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MUV-LUV/THE THIRD LEADER(旧題:遠田巧の挑戦)
18.初陣U
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や暗示で処置してやりたいところだが、今回は無理だ。許せ。』
そう、今回の作戦で俺は判断を鈍らせるような処置を受けることはできない。皆が生き残れるかどうかは俺の活躍にかかっているんだ…。
『今日を乗り越えればまた訓練する時間が増える。そうすれば生き残れる可能性は飛躍的に上がるはずだ。重荷を背負わせていることは分かっているが…耐えてくれ。』
「了解です。終わったらどっか食いに行きましょう。こっちに着いてからというものインド軍払い下げの不味い合成ものばかり。飽きてしまいました。」
『ふっ…調子が戻ってきたな。良いだろう、俺のおごりだ!キメラズ全員に奢ってやる。』
巧side out
◆
そして作戦は決行された。支援砲撃が開始され砲弾が雨のように降り注ぐ。初回と、二回目の砲撃は通常弾とAL弾が半々の砲撃だ。撃ちだす砲弾は数え切れないほど、しかしそれは地上から延びる数十もの閃光によってほとんど着弾することなく打ち落とされる。光の柱は降り注ぐ砲弾を払うように撃ち落とし、一瞬で蒸発させる。
しかし人類がこれまでの戦争で培ってきた知恵の一つであるAL弾は撃ち落とされることで真価を発揮する。レーザー照射を受けたAL弾は一瞬で爆発し重金属粒子を散布。レーザーを減衰させる重金属雲を発生させた。
『光線級の迎撃を確認。重光線級も確認。個体数は不明。重金属雲の発生を確認!通常弾を装填し第三次砲撃を開始する。キメラズ各機は突撃の準備を開始せよ。繰り返す―』
『キメラ1了解。全員聞いたな。ここから先はおそらく地獄だ。だが生き残れ。こんな所で俺たちは死なない!わかったな!』
「「「「「了解!」」」」」
それが合図だったのか、重金属雲によって守られた第三次砲撃は、その殆どが着弾し大地を砕かんとばかりにBETAを吹き飛ばす。
『キメラズ、突撃する!全機続け!』
3種11機の歪な中隊が戦場を駆ける。巧の初陣が始まった。
◆
土煙が晴れるとそこには変わらぬBETAの威容があった。否、変わらないわけではない。そこら中に死骸が転がり、多くのBETAが砲撃で死んだことが分かる。しかしそれでもなお圧倒的な数が砲撃された方向に進行を開始していた。
ベテラン組は当然のように、初陣の衛士は信じられないものを見るようにその様を見ていた。あの爆撃を受けてもまるで数が減った気がしない。さまざまな部位が欠損していても関係なく突っ込んでくる。まさに悪魔の軍勢だ。しかしベテラン組の周防と志乃は落ち着いていた。キメラズで新任は巧だけだが実戦経験が少ない、または皆無の隊員は多い。小隊長の南ですらそうだった。その中でベテランと言えるだけの経験を積んでいるのは周防と志乃の二人だけ。二人があわてるわけにはいかなかった。
『前方にBETA群を確認!個体数500、距離
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