第7話 本当に有った怖い話?
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議な少女。但し、このボケに的確にツッコミを返せると言う事は、彼女の雑学もかなりのレベルで有る事は容易に想像が出来ます。
もっとも、ネフェルティティの胸像が左目を傷付けられた状態で発見されたから、この会話に登場させた、と言う事に気付いている訳では……、微妙ですが、多分、気付いてはいないでしょう。
俺のオッド・アイが、昨夜急に発生した霊障の類だと言う事には。
「……忍。武神忍」
俺は、その不思議な少女を少しからかった後、本名を教えた。そして、
「実際、訳有りで一時的にここに居るのは事実や。その訳の部分に関しては、察してくれると非常に有り難い」
……と、そう続けた。
そして、この答えに関しても虚偽の部分は有りません。ただ、言葉が足りないだけ。
まして、この答えならば、先ほどの俺の台詞と合わせて、この目の前の少女ならば余計な詮索は行わないでしょうから。
更に、長門との【念話】の内容にも反しないでしょうしね。
「あたしの名前は……」
俺の名前を聞いた上で、自分の名前を名乗ろうとする不思議な少女。
しかし……。
「あぁ、ええで。別に名前なんて。美人の姉ちゃんでええやろう」
ゆっくりと立ち上がりながら、そう答えて置く俺。そもそも、教えて貰わずとも、長門に聞けば即座に判明すると思いますから。
まして、少しはミステリアスな部分も残して置いた方が良いでしょう。
彼女との出会いは一期一会。もう二度と出会う事はない相手ですから。
本棚の方に向かいながら、手をひらひらと軽薄そうに振り、俺は背後に居るはずの不思議な美少女に対して別れの挨拶を行う。
しかし……。
「あんた、何時までコッチに居るの?」
何故か、更に続く彼女の言葉。
その言葉と同時に発したのは、陰と陽。双方が混じり合った微妙な雰囲気。
そして、再び発生する違和感。いや、違う。これは多分既視感。
「後、一週間ぐらいかな」
振り返った俺の瞳に映る少女の姿を、少し……脳裏に焼き付けるかのように見つめた後、俺はそう答える。
但し、この答えは下策。彗星と共に現れて、彗星と共に去って行く、などと言う事を自己申告したに等しい内容。本来ならば、こんな明確な期間を区切る必要など有りません。
明らかに怪し過ぎる一言ですから。
「あんた、明日は何をして居るの?」
更に続く彼女の質問。
これ以上はマズイ。俺の頭がそう告げている。
但し、強くなって行く既視感。
「明日は忙しいで。ここに来て本を読む必要が有るからな」
妙に嗅ぎ回られるよりは、俺の明日の予定を固定した方がマシか。そう自分を納得させるような思考の元、そう答える俺。
それに、今日のように偶然、街
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