第6話 謎の美少女登場?
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ンされた経験など有りませんから。
「あぁ。少し、怪しい伝承について調べて居るんや」
俺は、読んでいた本から視線を上げながら、その俺の正面に立つ少女に対して、不躾な言葉使いに対する答えに相応しい口調で答えた。
それに、この程度の事ならば、別に隠す必要の有る内容では有りませんから、問題はないでしょう。
まして、少々、残念な子ぐらいの感覚を持って貰えたら、相手の方から勝手に去って行ってくれると思いますからね。
その俺の視界に飛び込んで来たのは、年齢は俺と同じぐらいに見えますから、中学生か高校生程度。髪の毛は背中に掛かるぐらい。目鼻立ちはかなり整っていて、十人中八、九人が美少女だと認めるぐらい。
その美少女が、黒目がちの大きな、そして意志の強さを如実に物語っている瞳に俺を映し、上から目線で見下ろしていた。
ご丁寧な事に、胸の前で腕を組み、口をへの字に結んで。
何故に、俺は、この娘に目を付けられなければならないのかに付いては、判りませんが。
「怪しい伝承ね。それで、何か見つかったの?」
口調は不機嫌そのもの。視線も、喧嘩を売られているような気さえして来る視線なのですが、しかし、彼女自身が発して居る雰囲気は、別にそれほど不機嫌と言う雰囲気では有りませんね。
……と言う事は、彼女の普段の態度がこのような態度と言う事なのでしょうか。
……俺の態度が残念な子ならば、彼女も非常に残念な美少女と言う雰囲気ですか。これは、最初の対応を誤った可能性も有りますか。
妙な受け答えをして仕舞った為に、余計に絡まれているような気がしますから。
「八百比丘尼伝説に、俺の知らない伝説を見つけた」
もっとも、所詮は残念な美少女ですから、そんなに害が有る訳でもない。そう考えてから、俺が知って居る範囲内では、今までに見た事がない八百比丘尼伝説を口にする俺。
但し、もし、この本に書いて有る内容が、昨夜起きた俺の次元移動、そして今朝に発覚した土地神封印事件双方に関係が有るのなら、俺は素直に、長門を連れて地の果てまで逃げるのですが。
ただ、逃げる先が地の果てでは実は意味がなく、宇宙規模での災厄が起きる事態で有るのは確実な相手なのですが。
コイツが本当に顕現するのならばね。
「昔、この辺りに大陸より渡って来た羅諷と呼ばれる悪鬼が居ったらしい」
俺がこの分厚い書籍に書かれている内容を話し始めた。
「それで、ソイツはどうしようもない悪鬼で、付近の国々……天竺から唐、半島を荒らしまわった結果、最終的にこの辺りにまで流れ着いて来たらしいんやけど。
それでも、この辺りについては昔話の典型例かな。それで、都から派遣された兵士も。旅の武芸者や、有名な術者でさえ
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