地獄の長虫と新たな仲間
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みたらしく<<ヨルムンガルド>>はしっぽを横凪ぎに一閃した。間一髪反応でき、衝撃を弱めるためおもいっきり後ろに下がりながら、剣でガードする。だがその一撃は重すぎたのか、おもいっきり吹き飛ばされ、木を数本叩き折りそして壁に叩きつけられた
「ゲホッ……っ」
もちろんペインアブソーバで痛みは無いが衝撃は感じる。その衝撃により肺の中の空気が吐き出され咳き込んでしまう。HPを確認すると約三割がきれいに消えていた。ついで剣の耐久度を見ると受ける前と後ではかなり減っていてあと三合しかもたないことがわかった
「こんなに分の悪い戦いは久しぶりだな」
俺の背中に冷たい汗が流れる。その緊張感が俺を冷静にした。そして、改めて<<ヨルムンガルド>>を倒すための算段を考え始めた。だが、<<ヨルムンガルド>>は待ってはくれない。いつの間にかそばに寄って来たらしく、上からしっぽを叩きつけてくるが俺はそれを体を横にしてかわす。だが、俺には<<ヨルムンガルド>>の顔が笑ったような気がした。俺は本能のままに横に全力で跳ぶ。すると俺が直前までいた場所に何かが着弾した。それはさっきまで俺が立っていた地面を溶かし、穴を開ける。<<ヨルムンガルド>>の顔を見ると大きく口を開けたままの格好だった。あそこから発射されたのは決定だろう
「冗談キツいって!」
体制を立て直すと再び構える
「ギャァァァァァ!」
当たらなかったことに怒ったのか俺を狙ってむちゃくちゃにしっぽを地面に叩きつける。ほとんどかわすが、足場がだんだん悪化してきて当たりそうになってくる。そしてとうとう足を取られたたらを踏んでしまう。そこに振り下ろされるしっぽ。俺はそれを剣で軌道を変えどうにかしてかわす
「あと二回……か」
そう。剣の耐久はあと二回の攻撃、もしくは二回の防御に使用すると0になってしまうのだ
「しょうがない……分の悪い賭けは好きじゃないが……」
「ギャァァァァァ!」
再び横凪ぎにしっぽを払う。それを俺は下にしゃがんでかわす
「やらなきゃならんからな」
と啖呵を切ったものの不確定要素(<<ヨルムンガルド>>の攻撃パターン等)が多すぎて負けるだろうとは思う。でも、どこかの武偵は言った。楽観論で考え悲観論で行動せよ、と。……変な電波を受信したんだが……
「よっと」
俺は再び<<ヨルムンガルド>>の上に上がる。そこにしっぽを振り下ろしてくるわけだが、それを全てかわす。そしてかわすたびに<<ヨルムンガルド>>のHPは削られていく。距離が近くなったからか、新たに噛み付きをするようになった。だが当たらない。巨体になるとそれに比例して死角も増える。俺はそこにうまく逃げ込み、<<ヨルムンガルド>>の攻撃をかわしていた
「ギャァァァァァ!」
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