スーパーロボット大戦OGs
0102話
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「……取りあえず、追っ手は無いようだな」
シロガネのブリッジでヴィンデルがレーダーを見ながら呟く。
「惜しい所でした。もう少しでハガネに、テツヤに……」
リーが悔しげに呟くが、その様子は非常に危うい。どちらかというと、自分の恨みをぶつける事が出来なかったのを悔やんでいるようにしか見えない。
「リー、一応言っておくが俺達は別に特定の個人に対する恨みを晴らす為にお前を引き入れたんじゃない。そこは分かっているな?」
「アクセル大尉、私は中佐だぞ。もっと口の利き方を……」
「お前の理想がどうなのかは知らないが、少なくてもシャドウミラーでは自分のやる事をきちんとやっていれば一々階級差を気にして喋らなくても構わないんだ。お前もシャドウミラーに所属してある程度経っているんだし、その辺は理解しているだろう?」
俺の話を聞いていたヴィンデルが苦笑しながら口を開く。
「私としても最初にアクセルの口の利き方を直そうと思ったのだが、自分で言ってる通りやる事はきちんとやっているし、TPOは弁えているからな。既に矯正するのは諦めたよ。リー中佐も諦める事だな」
「しかし……」
なおも言いつのろうとするリーに向かって、レモンが言葉を掛ける。
「あのね、こう考えてみたらどう? ケネスのように能力も態度も無能な人よりは、態度が悪くても有能な軍人の方がマシでしょう?」
「それはそうだが」
「おい、お前等……」
人が黙って聞いていれば言いたい放題……
「何、それこそ日頃の行いというものだ」
ヴィンデルのその様子をリーは黙って見ている。
これはもう少し時間が必要か? だが、そもそもその時間がもうあまり残っていない。原作ではオペレーション・プランタジネットの時に、リーの攻撃によりハガネの艦長であるダイテツ・ミナセは死んでしまう。俺の目的から考えると、ハガネやヒリュウ改といった曲者揃いの部隊を率いる事の出来るダイテツ・ミナセは生き残って貰った方が都合が良い。だが、リーのテツヤ……否、ハガネに対する憎しみを消す事は容易ではなさそうだ。
いざという時は、後ろからシロガネを撃つしかないか? 出来ればそんな真似はしたくないんだが。……まぁ、いい。それよりも今の問題は。
「ヴィンデル、W17の自爆で損傷したトリニティゲインの様子はどうだ?」
「ダメージが結構大きいな。システムXNも損傷を受けた。しかし多少の時間は必要だが、修復には問題無い」
「だが補給や整備をする必要があるだろう。どうする? 現状の物資の状態ではアースクレイドルまでは保たないか、保ってもギリギリという所だが」
「量産型Wにここから30分程の距離にある基地の制圧を命じてある。そこで補給と整備を済ませた後にアースクレイドルへと戻る事にする」
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