第3話
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嫌な予感がする。
宮間さんの狼狽を突き、シールドエネルギーを削ったのは良いが、どうも攻めきれない。
「…来て。お願い…!」
加えて、奴サンもコレといった攻撃をするでもなく、何かを待っている。
その不気味さ、訳の分からなさが、膠着状態に持ち込ませた。
「…どうして?どうして応えてくれないの?」
悲しそうな、悔しそうな宮間さんの表情。
この態度…、まさか…、
「まさか…、ハイパーモード、か?」
「…流れを取り戻すには、それしかなかったのに…。駄目ですね、やっぱり、私なんか…」
…敵に塩は送りたくないけど、仕方ないか。
「そうさ、あんたじゃ駄目だ」
「…っ!」
「そんな風になんかとか言ってるから、愛想尽かされるのさ!」
挑発して怒らせ、自信のなさを吹き飛ばす。諸刃の剣だが、やるしかない!
「いつだって奇跡を起こせるのは起こそうとした奴だけ。あのゼロとか言う優男におんぶにだっこなあんたじゃ、出来る訳ないね」
「…私の事はなんと言われようと構わない、でも、ゼロの悪口は撤回して下さい!」
「嫌だね。もう一回言うよ、下らない男にお熱だから下らない結果しか出せないのさ!」
「…アナタはっ!!」
宮間さんの雰囲気が変わった。来るか、ハイパーモードが!
「アナタは…アナタだけは…許さない!」
宮間さんの機体が、爪先から色を『銀色』に変えていく。
機体も、スーツも、髪すらも銀色に変わった宮間さん。
冷や汗が一筋、顔から流れた。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「…なにも知らないのにっ!」
先程とは比べ物にならない程の速度でライフルを連射。
防いだ左腕の拡散エネルギーを貫き、直撃する。
「上から物を言ってっ!」
反撃の右腕の刃を難なく回避し、胴に蹴りが入る。
あまりの威力に、地面に叩きつけられバウンドする。
「大事な人を罵ってっ!」
距離を取ろうとした俺の左腕の球に、展開したロングソードで罅が入れられる。
「何様のつもりですかっ!」
逃げる俺に容易く追いつきエネルギーを纏わせたハンマーナックルを叩き込む。
まさに圧倒的。これがハイパーモード起動の代償…、随分高くつくものだ。
「左腕は使用不可、脚部破損、シールドエネルギー僅か。お見事、さっきの言葉は撤回させていただきましょう」
俺が頼まれたのは、彼女の機体の性能を出させきること。目標は達成したが、痛めつけられた。
「…まさか…、私にハイパーモードを起動させるために…?」
「あのままじゃ楽しめそうになかったから、そうしただけ。それに、まだ勝負を捨てた訳じゃないんでね!」
目には目を、歯には歯を、ハイパーモードには、ハイパーモ
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