暁 〜小説投稿サイト〜
IS〈インフィニット・ストラトス〉駆け抜ける者
第3話
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


左手にライフルを即座に展開させ、撃つ、撃つ撃つ撃つ撃つ撃つ。

スラスターを全開にしても回避しきれず、いくつか掠める。

予想が出来てはいた。

同型、類似性能で此処まで差を付けられる理由、

単純に技術と経験が足りないのだ。

つい先ほど初めてISを起動させた俺と、訓練機とは言え腕を磨いてきた相手…、差が付いて当然である。

「確かに速い…、でも、それだけならっ!」

軌道の先を読まれ、撃たれる。無意識に腕で顔面を庇う。

「…なるほど。そういう使い方も、あったんですね?」

妙に感心したような声。何か起きた!?

「左腕の拡散の応用…、これは少し、厄介な…」
「拡散の…、応用?」

腕が死角になって見えなかったが、腕を少し離せば、俺の前に薄い幕状のエネルギーが。

「バリア?いや…、左腕のエネルギーを薄く広く拡散して、攻撃を相殺しているのか!」

この能力は俺は知らない。つまり、あのふざけた神のサービスと言うことになる。

痛手を与えるはずだった一撃を防がれ、相手は戸惑っている、チャンスは今しかない!!

「せええぇ!!」
「…っううう!!」

スラスターを全開にし、肩をつかんで全力で押す。

虚を突かれ、反応すら出来ない宮間さんを外壁に叩き付ける。

下がりながら左腕でエネルギー弾を連射。

普通に撃って命中しないならば、命中する状況を作るまで!

しかし、向こうも素直に喰らってくれる訳がなく、ライフルを戻し、近接戦闘用のロングソードを展開し、エネルギー弾を弾きながら近付いてくる。

「左で出来たなら、右でも出来るはずだ!」

左腕を下げ、右腕にエネルギーを纏わせ、こちらも突撃。

「剣相手に拳なんて…!」
「だったら『拳』を『剣』にするだけだ!伸びろぉぉぉ!!」

俺の雄叫びに右腕のエネルギーが、細く、長く、鋭く姿を変える。

右腕の収束を応用すれば、エネルギーで刃だって作れる!

交差する機体と刃。

打ち勝ったのは、
「お見事…、ですっ!」
「このまま、一気に勝利まで突っ走らせてもらう!」

戦況が、大きく変わろうとしていた。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「凄い…、凄いぜトモッ!」

モニター越しの戦いに興奮する一夏。

「…技量は宮間、気迫は丹下、機体性能はほぼ互角。よく流れを引き込めたものだ」

二人の戦闘に、微かに笑みを零す千冬。

「一夏、お前も専用IS所持者なら目に焼き付けておけ。お前に必要なものが幾つもある」
「…分かった、千冬姉」

モニターの戦闘を眺めながら、少しだけ姉弟に戻り言葉を交わす二人。

しかし、次の瞬間には息をのむ事になる。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ