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エターナルトラベラー
第七十九話
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「何だ人間、神祖如きに何を驚いている。ここにまともな人間なぞお前くらいしか居ないのは見て分かるだろうよ」

とアーシェラはカンピオーネにまつろわぬ神が同席しているこの宴に招かれておいて何を言っているのかと言う。今更神祖の一人くらい驚くほどのものでは無かろう、と。

「…確か、ロサンゼルス近郊を根城にしていた闇の魔術師達のトップがそのような名前だったと記憶しているのですが…」

「…嫌な事を思い出させてくれるものだ。あのジョン・プルートー・スミスにやられ、そのまま朽ちるくらいならとグィネヴィアの企みに乗り、こんな島国にまでやってきたが…まさかこのような結果になろうとはな。今の妾はそこのユカリに縛されている。ユカリの望まぬ事は出来ぬよ」

甘粕は今のアーシェラの言葉の中で縛されたと言う単語よりも気になる物があった。

「グィネヴィアとは?」

「妾と同じ神祖だ。どうやらどこかに眠っている『鋼の英雄』を探しているらしいと言う事くらいしか知らん」

その言葉を聞き甘粕は今回の騒ぎは羅濠教主も利用されたのかといぶかしむ。つまりそのグィネヴィアが何かの目的で斉天大聖の封印を解きたかったと言う事だろう。また面倒事かと辟易した後フッと表情を崩して言葉を発した。

「ユカリさんの頼みですからね。私共の方で彼女の戸籍は用意させましょう。しかし、彼女は本当に危険は無いので?」

それの答えたのはユカリではなくアーシェラ自身だ。

「ふっ…これだけの数の神殺しに囲まれる中で事を起こせると思っているのか?それに先ほども言ったように妾は縛されている。忌々しい事だ」

甘粕はどうやって神祖などと言う存在を縛したのか気になったがユカリもカンピオーネだ。常識外の事も容易いのだろうと考えるのをやめた。


次の日の朝。

「では、偶にはわたくしの所まで遊びに来るのですよ。歓迎してあげましょう」

翠蓮がそろそろ帰ると皆に別れの挨拶をして瞬間移動でもするかのようにその身を消した。

「さて、それじゃあ今日はもう少し観光をしてから何か美味しい物を食べに行きましょう。あ、その前にアーシェラの服なんかも適当な物を用意しないとね。今のその格好は少し浮くから」

「そうだね、少し街の方まで行けばファッションセンターかデパートかあるだろうし、そこで選んでから観光と言う事で良いんじゃないかな」

と、ユカリの言葉にフェイトが簡単に補足した。

「うん、賛成」
「それで良いと思います」

なのはとシリカも賛成し、ソラとアオは首を縦に振って肯定の意を示す。

「別に服など着れれば良いじゃないか」

と言うアーシェラに、ここで何故かアテナも意見する。

「ふむ、確かにそなたの服装は時代のトレンドと言うものを知らぬな」

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