第七十九話
[13/15]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
うやく雷が止んだ。
スミスは大勢は決したと思っただろう。ここで降参を迫れば認めるだろうとも思う。
が、しかし…
粉塵が晴れるとそこには左手の盾を雷から主人を守るかのように空へと掲げた益荒男が居た。
そう、スサノオである。
スサノオの持つ八咫鏡がスミスの操る雷からソラを守りきったのだ。
健在を知り、スミスも雷を操り攻撃を再開する。
しかし、ソラ目掛けて打ち下ろされた雷を虚空から出でたプラズマがぶつかり、空中で押し留めた。
雷を操れるのは何もスミスだけではない。ソラだって自在に操れるのだ。
万華鏡写輪眼・タケミカヅチである。
タケミカヅチを行使し、ソラは雷を押し留めた。が、しかし、変化はここからであった。
何故ソラは八咫鏡で受け止めるという選択も出来たはずなのにわざわざオーラを消費してまでタケミカヅチを使ったのか。
それはスミスが操る雷に自身のプラズマを当て、相手の支配力が緩んだ所で再度タケミカヅチで雷を支配しようとしたからだ。
そして、その企みは成功した。
スミスの支配から逃れた雷を操り、それが一箇所に集まると人型を形作っていく。
その大きさはおよそ15メートルほど。
その姿は甲冑を着込んでいるが、古き日本神話の武士のようだ。その手には一本の剣を持っていて、形状は内反りであり、普通の日本刀とは言いがたい。
その体は全て雷で出来ているためバチバチと帯電しているのが分かる。
雷神・建御雷神
この荒ぶる益荒男の姿こそがプラズマを操るタケミカヅチの本来の能力である。
スサノオと似ているかもしれないが、このタケミカヅチは攻撃面に特化した能力だ。
タケミカヅチの双眸が大いなる魔術師を捉える。
すると次の瞬間、豪雷轟きその距離を一瞬で詰めてその剣…布都御魂を振るった。
「なっ!?」
なす術無く吹き飛ばされるスミス。タケミカヅチを構成する物質は雷である。生身では無いためにその移動速度はその巨体にしては凄まじく速く、また、振るった腕力もまた豪腕であった。真っ二つに切り裂かれなかったのはスミスが頑丈であった事もあるが、タケミカヅチが逆刃でその剣を振るったからでもある。
ガラガラと、建物を崩しながら着地したスミスは、起き上がるより早く、雷を操りタケミカヅチを攻撃する。…が、しかし、タケミカヅチの体は雷で出来ている。
いくらか切り裂かれたが、途中でその雷のコントロールを奪い、その体を修復し、さらに駆けた。
タケミカヅチはスミスを切り裂き、吹き飛ばし、ダメージを与えていく。
「なめるなっ!」
スミスはその巨体でタケミカヅチをその攻撃を受ける
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ