暁 〜小説投稿サイト〜
FAIRY TAIL 星と影と……(凍結)
ララバイ編
EP.11 黒き閃光
[5/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
返し、ルーシィは戦慄したように言った。
 
「え……それほど危険ってこと!?」
「いや、違う。今回、俺通信での指示と見張りぐらいしかやってないからな……正直暴れ足りないんだよ。……あの程度の悪魔に、援軍も要らないしな」
「でも一人じゃ……」
 
 準備運動をしながら軽く言うワタルに、心配そうなルーシィだったが……
 
「……分かったよ、お前が言うなら大丈夫だろ」
「ちょ、グレイ!?」
「サンキューな、グレイ……ナツはどうする?」
 
 グレイはワタルの頼みを了承した。
 ナツも初めは嫌そうな顔をしていたが、何か閃いたのか、好戦的な笑みを浮かべながら言った。
 
「……分かったよ。でも代わりに……帰ったらオレと勝負しろ! エルザの後で、だ!!」
「ああ、いいぞ。帰ったら真剣勝負な」
「軽ッ!? ……じゃなくて! いいの、あんな怪物相手に一人で!?」
 
 ルーシィは信じられない様子で、他の人にワタルを止めるように言ったのだが……
 
「あい、それがワタルですから」
「そうだな、ワタルだしな」
「ああ、ワタルだからな」
「ええー!? あたし!? あたしがおかしいの!?」
 
 ハッピー、ナツ、グレイの言葉に叫ぶルーシィだったが、エルザに声を掛けられた。
 
「ワタルなら大丈夫だ。それに……よく見ておけ、彼の戦いを……といっても、見ようとして見られる物でも無いがな……」
「え? それってどういう……?」
 
 ルーシィはその意味をエルザに聞こうとしたのだが……呪歌が動き始め……急によろけた。
 
『決めたぞ! 全員一緒にまとめて……ガッ!?』
「遅い……悠長なもんだな、この俺を前にして。……気に入らないな」
『こ、このガキがあぁっ!!』
「え……えっ!? いつの間にあんなところに!?」
 
 さっきまで目の前で準備運動をしていたワタルは、ちょっと目を放したら、攻撃を放とうとしていた呪歌の顎の下で、左の掌を振り抜いていた。
 怯んだ呪歌はワタルの挑発に激昂し、ルーシィはワタルの速さに驚いた。
 
「ワタルの右手に忍者刀があるでしょ? あれはワタル自身の身体能力を高める効果があるんだ」
「じゃ、じゃあよろけさせたのは? 何か攻撃をしたようには見えなかったけど……」
「あい、“魂威”だね。ワタルは、体から純粋な魔力を放出させることができるんだ。だから、触れるだけでダメージが与えられるし、その副作用で魔力に関しては敏感なほどに感覚が鋭くなってるんだって」
「……ああ、だからさっきも攻撃の前に『伏せろ』って言えたのね」
 
 ハッピーの説明にルーシィは納得した。
 
「それでね……」
「そう、それがワタルの真骨頂だ。魔力の探知による先読みで、常に相手の二手三手先を行き、優れた戦
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ