ララバイ編
EP.11 黒き閃光
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ええ!? あなたがワタルさん!? なんか想像と違う……」
「想像って何?」
「! いや、その……アハハハハ……」
「?」
因みに、以下が、ルーシィが受けたワタルに関する説明である。
ナツの場合
「強え奴だ、でもいつかゼッテー勝つ!! でも……」
グレイの場合
「“ストッパー”って呼ばれてんだが……」
ハッピーの場合
「ギルドの“良心”とも呼ばれてるよね。何度ナツやエルザの暴走を止めた事か……だけど……」
エルザの場合
「ま、まあそうだな……強くて、頭もいいな。私の目標だ。しかし……」
そして全員から
「「「「いいか、決して奴を怒らせるなよ……」」」」
震えながらこう言われた日には、“ワタル=危険な男”とルーシィが想像するのも無理もない。
ちなみにワタルが怒るとどうなるのかは……結局聞けずじまいだった。
閑話休題。
「そうだ、おいワタル! じっちゃん助けなくていいのか!?」
「ああ、大丈夫だ。これ、マスターの策だしな。それに……」
ナツの慌てた声に、ワタルが苦笑しながら答え……
「ワタルちゃんの言う通りよ。……それにしても、アンタたち可愛いわね、超タイプ〜。ねぇ、ウチに来ない?」
「「いえ、結構です!!」」
「あら、残念ね」
「……まあ見てろよ、今面白ェトコなんだからよ」
ワタルの言葉に、青い天馬のマスターボブと、四つ首の番犬のマスターゴールドマインが続いた。
「あの、ワタルさん……この人たちは?」
「ワタルでいいよ、ルーシィ。……青い天馬と四つ首の番犬のマスターだ。……っと、そろそろだな」
「この人たちが……そろそろって、何が?」
「まぁ、見てろって……」
「どうした? 吹かんのか?」
ボロボロの男、鉄の森の魔導士・カゲヤマは魔笛・呪歌を手に、口を付けようとしていたが……二の足を踏んでいた。
頭をよぎるのは、仲間の正規ギルドの魔導士を罵る声と、指導者の復讐を扇動する声。闇ギルドと化し、マスターが逮捕され、寂れてしまった哀れなギルドの姿。
そして……
『そんな事しても、権利は戻ってこないのよ!!』『もっと前見ろよ、お前ら』『お前の力が必要なんだ!!』『同じギルドの仲間じゃねぇのか!!』
今日、しかも敵として会ったばかりの、魔導士達の声だった。
――吹けば……ちょっと吹くだけでいいんだ。それで全部変わる……!
そう思おうとしても、カゲヤマの唇は震え、その心は大きく揺れていた。
――……変わる? 何がどう変わるっていうんだ? そもそも変
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