交渉と交渉
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う違う。俺が言ってるのは種族とか関係なしにリーファの気持ちを聞いてるんだよ」
「あたしは……助けたい。うちの領主とも友達だし」
「じゃあ、俺たちはリーファの手助けをする。な、キリト」
「もちろん」
キリトは大きくうなずいて肯定した
「ありがとう……でも、二人は世界樹の上に行きたいんでしょ?だったら……」
「サラマンダーにつけってか?例え仮想空間内の友達だったとしても……いや、仮想空間内の友達だからこそ裏切ったらダメだと思う。現実よりも犯罪に関する敷居が低い。だからこそゲームだからという理由に逃げて裏切る。でも、その敷居が低い状態だからこそ、その人の本質が出る。まあ、俺はその事をキリトから教わったんだが……」
「俺は大切な人に教わった。たとえどんな理由があっても、自分の利益のためにそういう相手を斬るようなことは、俺は、俺たちは絶対しない」
するとリーファは目に涙をためながら再び「ありがとう」と言った
「ユイ、走るからナビよろしく」
「りょーかいです!」
キリトの肩に乗って空気になっていたユイが存在をアピールするかのように元気に返事をした
「じゃあ、リン。リーファをよろしく」
「……わかった」
俺はリーファの手を握る。リーファが「え?え?」と戸惑いつつ顔を赤くした
「え、あの……」
「口を開けると舌を噛むぞ」
走りだしたキリトに続き、俺は走りだした。目的地まで一直線。途中モンスターのカーソルが見えたが全てを振り切り俺たちは走り続ける。リーファの悲鳴なんて気にしない
「ぶはっ!!」
洞窟を抜け、翅を広げ滑空体制にはいるとリーファは息を吐き出した
「寿命が縮んだわよ!」
「まあ、人間ジェットコースターだと思えば」
「……だったらもっと安全性を確保して……」
その後落ち着いてから辺りを見渡すと向こうのほうに巨大な樹が鎮座していた
「あれが……世界樹か……」
「あそこに……」
「あ、こうしちゃいられない。リーファ、領主会談の場所ってのはどの辺りなんだ?」
「あっ、そうね。ええと、今抜けてきた山脈は、輪っかになって世界中央を囲んでるんだけど、そのうち三ヶ所に大きな切れ目があるの。サラマンダー領に向かう<<竜の谷>>、ウンディーネ領に向かう<<虹の谷>>、あとケットシー領につながる<<蝶の谷>>……。会談はその蝶の谷の、内陸側の出口で行われるらしいから……」
リーファは山脈の様子を見渡すとやがて北西の方角を指した
「あっちにしばらく飛んだとこだと思う」
「了解。残り時間は?」
「二十分」
「ギリギリ……リーファ、もしものときはキリトをおとりにして逃げるぞ」
「そういうのは普通自分
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