第五章
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「凄かったわね、何もかも」
「あれがソドムとゴモラなのね」
「その二つをミックスさせて」
そのうえで。
「マゾッホも入れた」
「究極のタブー否定なのね」
「いや、凄かったわ」
「目に焼きついたわね、どれもこれも」
「インパクトがあり過ぎてね」
まだ高校生の二人にとっては尚更だった、あの宴は刺激が強過ぎた。
それで奈央はこう綾女に言った。
「ちょっと、もうね」
「ソドムとゴモラもよね」
「どっちも遠慮したいわ」
こう言うのだった。
「流石に全部がああした強烈極まるものじゃないと思うけれど」
「遠慮するのね」
「退廃とかタブーなしっていうけれどね」
「どぎつ過ぎるわよね」
「あそこまでは普通の人は無理よ」
奈央や綾女の様にノーマルな人間はだというのだ。
「大抵はね。だからもう私は否定はしないけれど」
「ノーマル一筋でいくのね」
「普通に彼氏探すから」
具体的にはそうするというのだ。
「それでノーマルに生きるから」
「私もそうするわ。同性愛もその他のこともね」
「わからない世界よね」
「食べてる人もいたし」
出したものをだ、このこともまた二人にとっては到底理解出来ないことだった。
「しかもうっとりとしてね」
「私も見たわよ、けれど思い出したくないから」
「私もだし。じゃあこの話はなしで」
「ええ、じゃあこの雑誌持って来たから」
普通の女の子のファッション雑誌を出した奈央だった。そして。
それを綾女の前に開いてそのうえであらためて彼女に言った。
「彼氏ゲットの方法のコーナーがあるから」
「それ読んでこれからのことを研究ね」
「そうしましょう」
「ええ、わかったわ」
綾女も微笑んで奈央の誘いに乗る、そうしてだった。
二人はノーマルの世界を楽しむことにした。タブーのない世界は二人にはあまりにもどぎつ過ぎしかも合わないものだった。ソドムとゴモラ、そしてサド侯爵やマゾッホの世界は人によっては受け入れられないものであるということだろう。
ソドムとゴモラ 完
2012・12・27
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