料理とチーム結成と
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
までそんな格好をしてるのよ」
……忘れてた
アスナはわずか5分で豪華な食卓を整え俺、アスナ、キリトで食卓を囲んだ。ちなみに<<ラグー・ラビットの肉>>は文字どおり煮込み(ラグー)料理のシチューになった
そして俺達は食の誘惑に勝てず、いただきますを言うのももどかしくスプーンを使ってそれを頬張った
俺はうまいものは人を無口にするという言葉を完全に理解した気がする。俺達三人は一言もしゃべらずシチューを完食した
「ああ……いままでがんばって生き残っててよかった……」
俺も同感だった。キリトも満足したって顔をしている
「不思議ね……。なんだか、この世界で生まれて今までずっとくらしてきたみたいな、そんな気がする」
「……俺も最近、あっちの世界のことをまるで思い出さない日がある。俺だけじゃないな……この頃は、クリアだ脱出だって血眼になる奴が少なくなった」
「攻略のペース自体おちてるわ。今最前線で戦ってるプレイヤーなんて、五百人もいないでしょう。危険度のせいだけじゃない……みんな、馴染んできてる。この世界に……」
「俺は元から帰りたいとは思ってない。、俺は現実世界よりもこのバーチャルの世界の方が居心地がいいんだ。現実世界とバーチャルの違いなんて多少の誤差しかないだろう?現にこうやって食事したり、匂いをかいだり、足で外を歩いたり……現実逃避って言われるかもしれない。でも、俺は総合的に考えてこっちの、バーチャルの世界の方で生活していきたいと思っている」
「俺もほとんどリンと同じ考えだ。バーチャルとリアルの違いは、情報量の多寡だけ……」
「わたしは帰りたい」
アスナは俺達に微笑みを見せると続けて言った
「だって、あっちでやり残したこと、いっぱいあるから」
その言葉に俺たちは素直に頷いていた。
「詩乃救ってやりたいからな……」
その言葉は空に消えていった
「そういえば、君たちはギルドに入る気はないの?」
「「え……」」
「ベータ出身者が集団に馴染まないのは解ってる。でもね、七十層を越えたあたりから、モンスターのアルゴリズムにイレギュラー性が増してきてるような気がするんだ」
それは、俺も感じていたがしかし……
「ソロだと、想定外の事態に対処できないことがあるわ。いつでも緊急脱出できるわけじゃないのよ。パーティーを組んでいれば安全性がずいぶん違う」
「安全マージンは十分取ってるよ。忠告は有り難く頂いておけけど……ギルドはちょっとな」
「同感だ。ギルドみたいに上からわーわー言われたり阿呆らしい命令を絶対に聞かないといけないなんて性に合わん」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ