奇跡も魔法もあるんだよ
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。水中に大型モンスターがいるから」
橋の中央にさしかかったとき背後から二つの光が頭上を通過した。それは目の前の地面に着弾し……巨大な岩壁となって道を塞いだ
「やばっ……」
「な……」
俺は翅を使って急制動をかける。キリトは勢いそのままに壁に剣を突き入れるがあっさり弾かれる
「……ムダよ」
「もっと早く言ってくれ……」
「言ってもそのままいっただろうが」
「これは土魔法の障壁だから物理攻撃じゃ破れないわ。攻撃魔法をいっぱい撃ち込めば破壊できるけど……」
「その余裕はなさそうだな……」
「リン君。まだ飛べる?」
「無理……だな。さっきの急制動をかけた時で時間切れのようだ」
俺の種族はインプ。暗闇の中で少しなら飛べるのだが、急制動に使ったため今は飛べない
「飛んで回り込む……は無理。湖に飛び込むのはアリ?」
「ナシ。さっきも言ったけど、ここには超高レベルの水竜型モンスターが棲んでるらしいわ。ウンディーネの援護なしに水中戦するのは自殺行為よ」
「じゃあ戦うしかないわけか」
そう言ってキリトは自身の剣を構える
「それしかない……んだけど、ちょっとヤバいかもよ……サラマンダーがこんな高位の土魔法を使えるってことは、よっぽど手練のメイジが混ざってるんだわ」
「キリト。前衛頼めるか?」
「もちろん」
「じゃあ、リーファ。下がるぞ」
「え?」
「ここは道幅が狭い。キリトがおもいっきり戦うには一人のほうがいい」
リーファはキリトの武器に目をやりうなずいた。そして俺とリーファは壁に背中が触れるぐらいまで下がった
そして、サラマンダーの前衛三人がキリトのレンジ内にはいる。キリトは体をひねり剣を横に一薙ぎした
「セイッ!!」
「えっ……!?」
「なるほどな」
サラマンダーの前衛三人は武器を振りかぶりもせず、持っていた盾を前方に押し出しその陰に身を隠したのだ。対攻撃力の高い敵モンスター用の布陣。タンク型プレイヤーを抜くのはいくらキリトでも難しいだろう
次の瞬間、盾の後ろからスペル詠唱音が響き前衛三人を包む。その三人のHPバーが全快する。さらに多数の火球が現れキリトに直撃し爆発を引き起こした
「キリト君!!」
リーファの回復魔法でキリトのHPは回復する。そして、キリトは再び突貫する。だが、盾の前には無意味だが無駄と知りつつも向かっていくキリトの姿を耐えられないといった風にリーファは叫んだ
「もういいよ、キリト君!またスイルベーンから何時間か飛べば済むことじゃない!奪られたアイテムだってまた買えばいいよ、もう諦めようよ……!」
「諦める?生きるのをか?たかがゲーム……。だがな、俺がいる限りパーテ
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