奇跡も魔法もあるんだよ
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いです……十二人」
「じゅうに……!?」
リーファは目を見開いて驚く
「ちょっとヤな予感がするの。隠れてやり過ごそう」
「でも……どこに?」
「ま、そこはおまかせよん」
そう言うとリーファは俺とキリトの腕を掴んで手近な窪みに引っ張りこんだ。キリトが一番奥。それで俺が一番外側。引っ張り込まれたので向きは中を向いている。リーファは俺とキリトの間。向きは外向き。……つまりだ。俺とリーファは向かい合っていてしかも隠れているわけだからとても顔が近い。しかも、リーファの顔がほんのりと赤い……
「喋るときは最低のボリュームでね。あんまり大きい声を出すと魔法が解けちゃうから」
「……リーファ、近いんだが……」
「……しょうがないじゃない……」
「あと二分ほどで視界に入ります」
その瞬間俺とリーファが出していたピンク色?の空気を霧散し反対に真剣な空気が発生する
「あれは……何だ?」
「何?まだ見えないでしょ?」
「……」
反対向きで見れない……
「プレイヤーは見えないけど……。モンスターかな?赤い、ちっちゃいコウモリが……」
「……くそっ……きゃっ」
リーファはキリトが見ていたものを発見し、罵り声を上げる。そして、立ち上がろうとするが、俺がいるためバランスを崩して俺に抱きつく形となった
「ッ……り、リン君。ちょっと外に……」
「……わかった」
「イル、デナ……」
俺は振り返りながら外に出る。もちろん、剣に手を添えて。リーファは顔を真っ赤にしながらもスペル詠唱を開始。キリトは戸惑い顔だが外に出てくる
「お、おい、どうしたんだよ」
「……ウインデ、スピア!」
キリトが問いかけると同時にリーファの魔法が完成。掲げた手から無数の針が発射され、赤いコウモリに直撃した。コウモリはHPが無くなったらしく、赤い炎に包まれて消えた
「街まで走るよ、リン君、キリト君!!」
「え……また隠れるのはダメなのか?」
「さっき潰したのは高位魔法のトレーシング・サーチャーよ。トレーサーを潰したのは敵にももうばれてる。この辺に来たら山ほどサーチャーを出すだろうから、とても隠れきれないよ。それに……さっきのは火属性の使い魔なの。ってことは、今接近しているパーティーは……」
「サラマンダーか!」
「行こう」
俺は無言でうなずき走り出した。しばらく走ると道は開け地底湖が目の前に広がった。俺たちはその地底湖にかかる橋を渡り始める。渡り終わればすぐに中立都市ルグルーに飛び込むことができる
……フラグを立ててしまったかな?
「どうやら逃げ切れそうだな」
「油断して落っこちないでよ
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