ルグルー回廊と誰かが見ている
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
どうぞ」
「じゃあ、お言葉に甘えて。二十分ほどよろしく!」
そう言うとリーファはログアウトした。残ったアバターは自動的に待機状態となる
「しかし、驚いたな」
「何が?」
「SAOと全く同じだ。ときおりあの世界と重なってしまう。そんなレベルにまで、な」
「確かに。このあたりなんか、三十九層の森林エリアと似てるよな」
「あそこは飛行虫型モンスターに悩まされたよな」
「そうだったな」
俺たちは微笑む。純粋な笑いではなく、寂しさ、後悔などが混じった笑顔である
「……何か辛気臭くなったな。っとそうだ」
そう言うとキリトはメニューを開くと緑色のストロー状のものを二つ実体化させた
「何だ、それは?」
「スイルベーン特産だってさ。ほら」
一つを自分の口に咥え、もう一つを俺に手渡してくる。俺はそれをしばらく観察をした。そしてそれをキリトと同じように口に咥える。それで息を吸い込むとハッカの香りがした
「お待たせ!モンスター出なかった?」
ハッカの香りを吸い込みながら無言で約二十分ほどぼーっとしているとリーファが待機状態から立ち上がった
「おかえり」
「おかえり。静かなもんだったよ」
「……それ、ナニ?」
「キリトが雑貨屋で買ったらしい。……吸う?」
うなずいたので口に咥えていたストロー状のものをリーファに投げ渡す。リーファはそれを口に咥える
「……間接キスだな」
俺がそうボソッとつぶやくとストローをブハッと吐き出して、それをあわててキャッチした
「な、な、え……」
顔を真っ赤にして噛みまくるリーファ。別に嫌じゃないけど……とか言い始めた
「まあ、現実じゃないからいいけどな。じゃあ、俺たちは落ちるな」
「あっ、うん。行ってらっしゃい……」
俺とキリトはログアウトボタンを押して現実へと帰還した
「何か、誰かに見られた気が……。ユイ、近くにプレイヤーはいるか?」
そうキリトが言ったのはローテアウトしてから少し歩いてからだった
「いいえ、反応はありません」
俺の肩に座っているユイは頭を左右に振った
「見られた気が、って……。この世界にそんな第六感みたいなもの、あるの?」
「……これが中々バカにできないをだよな……。例えば誰かがこっちを見ている場合、そいつに渡すデータを得るためにシステムが俺たちを<<参照>>するわけだけど、その流れを脳が感じるんじゃないか……という説もある」
「俺も見られた気がした。一応警戒はしておいた方がいい。して無駄ってわけではないからな」
「「うん」」
またしばらく歩く。見られているとしたらいつかア
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ