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星河の覇皇
第一部第二章 銀河の群星その九
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う意識が強い。政党は選挙の時だけ集まるといった形式である。
「それでも中央議会よりはましかと。とにかく機能しないのですから。その癖自分達の国の主張は無理矢理にでも通そうとしますし」
「それはもう強力な指導者がそれぞれの政党に出て来るしかないかもね」
 伊藤は八条の顔を見上げて言った。
「しかし一千年以上出てきませんでしたからね。今都合良く出て来るとは」
「あら、それはわからないわよ」
 彼女は微笑んで言った。
「人材は時代が必要とされる時に出て来るから。今までは別に国同士で喧々囂々やってても問題はなかったでしょ」
「それは異星人もエウロパやマウリア以外はこれといった対外勢力もありませんでしたから」
「けれどこれからは異星人がいるかも知れない。まあもう暫くは大丈夫でしょうけど」
 連合の辺境と異星人がいると推測される星系からは今数十万光年離れていると言われている。当分は安心だ。
「それに今は中央の力が強まり連合もまとまりを持とうとしている時だもの。ひょっとしたら出て来るかも知れないわよ」
「そんないうまくいきますかね」
「そんなことを言ったら連合軍だってこんなにすぐ出来なかったでしょ」
「それはそうですが」
 伊藤の話は後に見事に的中することになる。だが今はそれを誰も知らない。
「今君は連合軍の骨格を作ることを考えなさい。そして連合軍を本当の意味での私達を守る軍隊にしてね」
「わかりました」
「よろしい」
 伊藤は八条の返答に対し微笑みで返した。そして二人は別れ休息をとった。だが時間には休息はない。時代は刻一刻と動き続けていた。
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