第二十一話〜すれ違い〜
[1/5]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
機動六課・デバイスルーム
この日、スターズFとライトニングFのペアがそれぞれ模擬戦を受ける日にライはデバイスルームに足を運んでいた。
部屋にいるのはライともう一人、ライが機動六課に協力することになってからおそらく最もライと一緒の時間が長いリインフォースである。
リインフォース「どうぞ。」
そう言うとリインフォースはライに一つのデバイスを渡す。それはライが以前から開発していた、蒼月と対になるデバイスであった。
そのデバイスの待機状態は元の世界ではライにも縁があるが、最も縁があるのはスザクである。その形状はランスロットの起動キー。その手に馴染みすぎている重さに若干の懐かしさを覚える。だがその思考もすぐに切り替え、リインフォースにお礼を言う。
ライ「ありがとう、リインが調整してくれたおかげで思ったより早く完成できた。」
リインフォース「いえいえ、元々の基礎プログラムはライさんが組んでいたので微調整だけでしたから。」
ライの怪我の治療中、ライはデバイスルームに入室することはできなかった。入ろうとすると“何故か”近くにいるはやてやフェイトに注意されて病室に連行されてしまっていたのだ。その為、ライがやろうとしていた作業はリインフォースが代わりに行っていた。しかしリインフォースが言っていたようにホテル・アグスタでの任務以前からライはそのデバイスの作業をしていたため、彼女が行うのは精々微調整のみであった。
リインフォース「ところでライさんはこれから訓練場の方へ?」
ライ「ああ、スバル達の模擬戦の後にフェイトと模擬戦をする約束があるから。」
シグナムとのやりすぎ気味な模擬戦は既に機動六課内では誰もが知るものになっていた。しかしそれを知り黙っていなかったのがシグナムと同じく他人と競い合いながら高みを目指すことが好きな(平たく言えばバトルジャンキー)フェイトであった。
フェイトは始めてライとシグナムとの模擬戦を見てから何度か「ライと模擬戦をしたい。」と思っていた。思っていたのだが、執務官の仕事やらなにやらで結局言い出せないでいたのだ。それに加えて、ライの過去の一端を知っている彼女からしてみれば戦闘に関する頼みごとをするのは気が引けていた。だがそんな考えはシグナムの話を耳にしてから吹き飛んだ。
それからの行動は早かった。ライの怪我が治ってからフェイトはライと約束をしたのだ。「都合の着いた時にライと模擬戦をする。」と。そして本日、フェイトの仕事はフォワード陣の教導の手伝いだったので、その後にライとの約束を予定していた。
ライからフェイトとの約束を聞いたリインフォースは苦笑いを浮かべながらも、デバイスルームから訓練場に向かうライに手を振り見送った。
機動六課・訓練場
ライが訓練場
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ