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蒼き夢の果てに
第4章 聖痕
第46話 イザベラ登場
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 さて。そうしたら、少し落ちて仕舞った雰囲気を上げる為に、今回のタバサの服装についての説明を少し。

 先ず基本のドレスについて。今回は、カジノ事件の際に纏っていたシルクのキャミソールドレスではないのですが、ほんのりと淡いピンクの掛かったシルクと金糸に彩られたアール・デコ調のドレス。両肩には大きめの真珠の装飾品を。そして、七分丈のスカートの裾にも、歩く度に裾が優雅に揺れるようにと多めの真珠をあしらって居るイブニング・ドレスを着用しての登場となって居ります。
 う〜む。しかし、最早、彼女は何時の時代の人間か判らない服装となっていますね。

 ちなみにアール・デコ調のドレスの採用理由は……。矢張り、成長途上の彼女には、胸を強調するような衣装よりは……。まぁ、色々と理由が有ると言う事です。
 それに、コルセットやパニエに関しては、その後の展開次第では彼女の動きに不都合が生じますから。

 尚、肩に巻いているストールは、上質の白鳥の綿毛を使用した白。更に、パーティ用の長手袋も白。それから、ピンヒールの夜会靴も白なのは前回と同じ組み合わせと成って居ります。
 今の彼女の衣装を正確にコピーしたのなら、このハルケギニアのファッション界は、三世紀以上は未来に進みますよ、間違いなくね。

 そして、今回の俺はと言うと……。
 白い詰襟の学生服。肩には、良く判らない階級章らしき意匠。白い皮手袋に、白の革靴。腰には、現出させた七星の宝刀を帯びる。

 いや、これは正に海軍の礼装。白いドレスを纏ったタバサと並ぶと、姫に付き従う武官と言う雰囲気。

 そう。今回の任務も、ドレスコードが存在する場所への潜入捜査の類と言う事なのでしょう。昨夜、モンモランシー邸に届けられた命令書には、タバサは正装で。俺には、姫に付き従う武官の衣装でリュティスのプチ・トロワに出頭するようにとの命令が有りましたから。



 控えの間らしき場所に待たされる事しばし。イザベラ姫付きの侍女に先導されるように、彼女の執務室に案内される俺とタバサ。
 但し、その際に軽い違和感。ここが聖域だとは思えないので、これは……、このプチ・トロワ内には、何らかの結界が施されていると言う事なのでしょう。

 ドアを二度ノックした後、内部よりの許可を待って、扉を開く侍女。
 その開かれた扉の向こう側に自然な形で進み、執務机と思しき机の前で、片膝を付いて騎士としての礼を示すタバサ。そして、彼女の左後方で同じように片膝を付き、跪く俺。

 そのイザベラ姫の執務室を何と表現したら良いのでしょうか。……そう。とにかく、紙に支配された部屋。そう表現すべきですか。

 床にまで平積みにされた本、本、本。そして、うず高く積み上げられた書類、書類、書類。
 執務机の背後の壁に存在し
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