暁 〜小説投稿サイト〜
チェネレントラ
第四幕その三
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
さか・・・・・・」
「そう、そのまさかなのです」
 ラミーロは彼女ににこりと笑って微笑んだ。だがチェネレントラの顔は蒼白となっていた。その場から去ろうとした。
「そんな・・・・・・」
「お待ち下さい」
 だがラミーロはそれを止めた。そして彼女に対して言った。
「あの約束、覚えておられますね」
「はい」
 彼女はそれに頷くしかなかった。それで流れは決していた。
「それではお手を」
 ラミーロの言うままに手を差し出す。彼はそこに指輪をはめた。それで全ては決まった。
「これでよし」
「全ては」
 アリドーロはそれを見て会心の笑みを浮かべた。そして二人の間に来てこう言った。
「只今殿下のお妃が決まりました」
「えっ!?」
 それを聞いてマニフィコ達はやや場違いとも思える声を出した。
「あの、今何と」
「ですからお妃が決まりましたと」
 アリドーロは済ました様子でそう答えた。
「冗談ですよね」
「いいえ」
 その言葉に首を横に振った。
「まさか」
「またまたそんな」
「私は嘘は申しませんよ」
「それでは私達は」
「残念でした」
 ティズベとクロリンデにはそう答えた。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ