第八話『ラウラ・ボーデヴィッヒ』
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ェンは手を止めるとラウラはここぞと言わんばかりに
「スウェン少尉、お前に折り入って頼みがある」
「……内容によるな」
「その……私に戦い方を教えてほしい!」
「断る」
「んなっ!?」
あまりの早さで即答されたため、ラウラは面喰らった表情をする。
「な、何故!?」
「俺は他人に戦いを方を教えることは出来ない……というより、俺は他人に教えられるレベルではない」
「ぐ、ぬぬぬ……そこを何とかしてくれないか!」
「無理だな」
そう言い、スウェンは食器を持って立ち上がる。
「い、いつの間に!?」
「軍での食事は迅速に、だ」
スウェンはそう言い残し、ラウラを置いて食器を置きに行った。
それからと言うもの
「スウェン少尉!」
「断る」
訓練が終えてから、直ぐにスウェンの元に来たり。
「頼む!」
「他を当たれ」
早朝、隊舎のスウェンの部屋の前に待っていたり。
「この通りだ!」
「くどいと言っている」
ここ三週間に及び、スウェンはラウラに言い寄られていた。
「随分とラウラ・ボーデヴィッヒに気に入られているようだな。ここ三週間ずっと一緒に居るように見えるが」
「はい……いくら断っても……」
やや疲れ気味にシュハイクに言うスウェン。シュハイクはニヤニヤしながらスウェンの方を向き
「この際だ、もう請け負ったらどうだ?」
「そうは言ってもですね……」
シュハイクは「はぁ…」と軽くため息を吐き、天井を見つめながら。
「……ラウラはIS登場前まで、優秀な成績を収めてきた。それこそ、部隊の中でもトップだった」
「IS登場前までは?」
「ああ、ISが登場してから、私達はISとの適合性向上のために行われた“ヴォーダン・オージェ”と呼ばれる疑似ハイパーセンサーを瞳に移植された。だが、あまりにも性能が良すぎるために普段はこうして眼帯で抑えているんだ」
「成る程、だから……」
「そして、ラウラの左目に移植したが、ヴォーダン・オージェは不適合。よって制御不能となった。今は標準以下の成績しか収めていない」
「……」
「隊の皆はラウラの事を出来損ないと呼んでいる。私はどうにかしたかった。だが、私の言葉ではラウラを少ししか立ち直らせることしか出来なかった。ラウラには誰かが付いてやらないといけない。私は立場上それは厳しいんだよ。ラウラがこうして頼み込んでいるのも、スウェン。お前の強さに惚れ込んだのだろう」
「はあ……それで? 俺に任せようという魂胆ですか?」
「……すまない、ラウラを立派な黒ウサギ
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