第三幕その二
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
」
それを聞くと流石に言葉に詰まった。
「それを私に申し上げられるのですか」
「残念ですが」
彼女は済まなさそうにそう返す。
「わかりました」
彼はそれを聞いて観念した言葉を出した。
「どうやら私と貴女は結ばれる運命にはなかったようです」
「はい」
「残念ですが私は身を引きましょう。ところで」
「はい」
彼はここで質問を変えた。
「それは一体どなたですか。貴女を想いを寄せられておられるのは」
「申し上げても宜しいですか」
「はい」
彼は答えた。
「わかりました」
貴婦人はそれを受けてあらためて口を開いた。そしてダンディーニに対して言った。
「あの従者の方です」
「えっ」
「何と」
それを聞いてダンディーニだけでなくカーテンの奥に隠れていたラミーロ達も思わず声をあげた。アリドーロはそれを聞いて会心の笑みを浮かべていた。我が意の通り、といったところであった。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ