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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第五十二話 偽りの華麗
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です」
グラドス人から見ればそうでしかない。
「野蛮人ですから戦闘能力だけは高く」
「そうだな」
「今度こそ倒しておきましょう」
まるで虫を殺すような調子の言葉だった。
「そうして我等の憂いをなくし」
「ハザル司令は早急な地球圏の制圧を望んでおられる」
「司令が」
将校はハザルの名を聞いてこれまで見せていた傲慢な調子を消した。強張った顔になった。
「わかるな、その言葉の意味が」
「は、はい」
「我がグラドス人は十二支族の直系」
つまりバルマー帝国の分家筋なのだ。
「しかしだ。それでも」
「やはりゴッツォ家の嫡子には勝てません」
「そういうことだ。だからだ」
「はい。早急に」
「兵は送れるだけ出せ」
グレスコの言葉は続く。
「それで一気に倒すのだ。いいな」
「はっ」
こうして迎撃部隊が向けられた。その頃ロンド=ベルはグリーンランドからイギリス本土に入ろうとしていた。スコットランドに北から入ろうとしていた。
「スコットランドか」
ベッキーがふと呟いた。
「何かウイスキーが飲みたくなるね」
「バーボンじゃなくて?」
「そうじゃない。スコットランドっていったらやっぱりね」
笑顔でシモーヌに応える。
「ウイスキーじゃない?だから戦いが終わったら一杯さ」
「悪くないね」
シモーヌも右目もウィンクさせて彼女の言葉に応える。
「ただ。あたしはウイスキーはいいけれどね」
「おや、フランス人だね」
「そういうことよ。ブランデーにしておくわ」
どちらにしろ強い酒を望むのだった。
「ストレートで一気にね」
「いいねえ。じゃああたしは氷に入れて」
ベッキーもベッキーでウイスキーを楽しみにしているようだった。
「楽しく飲むとしますか」
「グラドスの奴等をやっつけた後でね」
「うむ、それはよきこと」
ここでティアンが出て来た。
「戦いの後の酒はまた格別」
「あんた、本当に戒律無視するねえ」
「戒律は問題ではない」
シモーヌに突っ込まれても平気である。
「心こそが問題なのだ」
「そうなの」
「左様、だから問題ではない」
無理矢理そういうことにする。
「そしてだ。よいか?」
「今度は何よ」
「拙僧は両方頼む」
「両方飲むっていうの!?」
「博愛の心を忘れてはならぬ故」
ベッキーの呆れた声も聞き流す。
「だからこそ両方飲もうというのじゃ。ついでにつまみはエスカルゴとローストビーフがよいぞ」
「全くこのお坊さんは」
「相変わらずなんだから」
顔を崩したティアンに思わず突っ込みを入れる。その横ではゲンナジーがむっつりとしていた。
「ねえゲンちゃん」
「むっ!?」
ミオがそのゲンナジーに声をかけてきた。
「ゲンちゃんは何を飲むの?」
「何をとは」
「だから。戦いの後によ
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