第五十一話 邪悪なるグラドス
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るのよ。見なさい!」
さやかもまた敵のコクピットを粉砕していく。最早グラドス人を一人も生かすつもりはなかった。
「許さないんだから!」
「全軍総攻撃だ!」
ブライトも珍しく感情を見せて指示を出していた。
「彼等を一人も逃がすな!」
「了解!」
「こ、こいつ等!」
「野蛮人共があっ!」
こうしてグラドス軍はロンド=ベルの怒りに満ちた攻撃により消滅した。歩兵や陸上兵器も掃討されニューヨークは人類の手に戻ったのだった。
「まだ結構市内に敵の残兵がいるようです」
「殲滅戦だ」
グローバルはミサトの報告にすぐに答えた。
「彼等を放置しておいては市民の安全が脅かされる」
「はい」
「ゲリラ戦を仕掛けて来る筈だ。なら容赦する必要はない」
「わかりました」
捕虜にはしないということだった。グラドス軍の裏切りとその前の蛮行が彼等を激怒させていた。それによりグラドス軍は自滅したのだった。
「へっ、ざまあ見ろってんだ」
制圧した市内において敵兵を探しながら忍が言う。
「馬鹿なことしやがるからこうなったんだよ」
「そういえばあんたグラドスには特に攻撃的だね」
「それは御前もだろ?」
忍は沙羅に言い返した。
「かなり激しい敵意見せてたじゃねえかよ」
「否定はしないよ」
沙羅も隠そうとしない。
「この連中だけは別さ。シャピロの奴よりもむかつくよ」
「そんなにかよ」
「ああ。正直に言うとね」
「そうだよね」
それに雅人も頷くのだった。
「こいつ等は最悪だよ、本当に」
「そうだ。だからこそ気をつけるんだ」
亮は辺りに警戒を払っていた。
「ここにも潜んでいる可能性がある」
「そうだね。何してもおかしくない連中だし」
「見つけ次第射殺していいんだよな」
忍は最初からそのつもりだった。
「だったらよ。容赦はしねえぜ」
「勿論だよ」
彼等はパトロールを続ける。実際に数人射殺している。最早グラドス人を捕虜に取るつもりはなかったし向こうもそれをしようとはしなかった。例えその素振りを見せてもすぐに騙まし討ちにしてくるのだった。それがグラドスだった。
グラドス人への掃討がおおよそ終わったところで。また彼等に出撃命令が下った。
「ロンドンですか」
「そこに拠点が置かれているのだ」
こう彼等に告げるのはミスマル司令だった。
「拠点が、ですか」
「そうだ。グラドスの」
それをタリアに対して告げていたのだ。
「彼等がそこから欧州を攻略しようとしている」
「そして今ロンドンは」
「いくらか情報が入っているが」
まずはこう述べる。
「酷いものらしい」
「相変わらずの奴等だな」
シンはそれを聞いて嫌悪感を露わにさせる。
「何処までも汚い野郎だぜ」
「それでその有様は」
「文化施設を次々と破壊しているそうだ
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