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EP.6 過去と現在と未来
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けられて、窒息しそうになり……やばい……意識が……。
SIDE OUT
「はな……モゴモゴ……苦し……!」
「か、かわいい〜! 14,5歳くらいか!? まさか年下のワタルを見られるなんて感激だ!!」
「ちょっと、エルザ! 窒息してるって!!」
「え……? あ! おい、大丈夫か!?」
金髪の女・ルーシィに言われ、緋色の髪の女・エルザは慌てて力を緩めた。
「まあ、エルザの力で思いっきりやればそうなるわな……」
「ぷぷぷ……だせーな、ワタルの奴!」
「笑い事じゃないよ、ナツ。ほら……気絶してる」
黒髪の男・グレイは呆れ、桜色の髪の男・ナツがワタルを笑い、青い猫・ハッピーがナツを窘めた。
「な、何!? おい、起きろ、ワタル……ハッ! こういう時はアレか、ルーシィ! じ、じじじ、人工呼吸という奴をすればいいのか!?」
「お、落ち着きなさい、エルザ! 呼吸はあるから大丈夫よ!!」
「そ、そうか……よかった……チッ」
――舌打ちした!? むしろ、なんで人工呼吸に持ってったのかしら……?
気絶してる、と聞いたエルザは慌ててワタルを大きく前後に揺すった。そして、ルーシィに取り押さえられ、残念そうにしながらも安心した。
「……う、ううん…………」
SIDE ワタル
あー、酷い目に会った……というか、なんなんだ、こいつらは……?
「あ、起きたみたいよ、小さいワタル」
金髪の女がエルザと思われる女に声を掛けた。
……というかエルザ、だよな? 背とか胸とかいろいろ大きいけど……。
「む、そうか。だらしないぞ、ワタル! あれしきで気絶するなど……」
「いや、無茶言うなよ、エルザ。こいつは過去のワタルなんだから……」
「……過去?」
グレイと思われる男の言葉に、俺は驚いた。
「過去って……どういう事だ?」
「ああ、それはね……ウワッ!」
「どうでもいい! とにかく勝負だ、ワタルー!!」
「やめんか!!」
「グペッ!」
金髪の女を遮って突き飛ばして、ナツと思われる男が襲いかかり、エルザと思われる女に沈められた。
何か見たことあるやりとりだな……。
まぁ、それはともかく……説明をされてさらに驚いた。
彼らはどうやら妖精の尻尾の一員でなのだが……ある本を触ったらここに来てしまった、という事らしい。
でも俺はこいつらを見たことないし、エルザ、ナツ、グレイに兄や姉がいるって事も聞いたことが無い……どういう事なんだ?
「ねえ……小さいワタル。今って何年か分かる?」
「小さいって言わないでください。……今はX778年です。 それが……どうしたんですか?」
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