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EP.6 過去と現在と未来
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!? ふ、2人でか!?」
「? 他に誰か連れて行きたいのか?」
顔を赤らめるエルザに尋ねると、首を勢いよく横に振った。ついでに後ろで纏めてある長い髪も大きく揺れた。
……そういえば髪、伸ばし始めたみたいだな……。
「いや、行こう! 今行こう! 2人で行こう!!」
「おい、こら! 引っ張るなって……じゃあマスター、行ってきます!」
エルザは俺の手を引っ張っていたが、何とか振り返ってマスターに挨拶すると、性懲りもなくまたナツとグレイが喧嘩していた。
平和……とはお世辞にも言えないが、今日も妖精の尻尾は騒がしく、楽しい。
= = =
そして、また1年が経った。
今年は、ライバルであるラクサスがS級に昇格した。
ラクサスとは最初の歓迎試合以降、何度か喧嘩……もとい、模擬戦をしているが、やはり地力では一歩及ばず、負け越していた。
パワーはともかくとして、雷になれるラクサス相手では瞬間的にどうしても一歩遅れてしまい、カウンター狙いでないと、まともに攻撃が届かないのだ。
あの敗戦以降、彼が尋常じゃない修練を積んできた事は明白だったため、今回の昇格は俺自身納得できたし、祝福も送ってやった。
その時の呆け面を笑ってやったら……あの雷様に追い掛け回された。忍者刀の身体能力強化も使った命懸けの鬼ごっこだった。結果は……ご想像にお任せします。
新人も増えた。
長女のミラジェーン・ストラウス、長男のエルフマン・ストラウス、次女のリサーナ・ストラウスの白髪が特徴的な兄弟姉妹だ。
彼らは、対象の体を乗っとり、自分の肉体にその力を還元する、という珍しい魔法、接収を使う。
もちろん、乗っ取る対象はそれぞれで違う。ミラジェーンは悪魔の、エルフマンは野獣の、リサーナは動物のテイクオーバーを使う。
性格は、ミラジェーンは使う魔法のせいか、気性が荒く好戦的で、エルザとよく衝突している。まあ、実力も拮抗しているみたいだし、アイツにはいい刺激になっている……のか? 実際の喧嘩の風景が、ナツとグレイのそれとあまり変わらない事を考えると少し不安だが……まあいいや。
エルフマンは温厚で優しい性格で、野獣のイメージとは真逆だ。兄弟姉妹で自分だけ全身テイクオーバーが使えない事を引け目に思っている様子だが、そんな事を気にするような奴は妖精の尻尾には居ない。それが分かれば、あとは自分のペースで習得できるだろう。魔法とは信じる心なのだから。
リサーナは……明るい性格なのは分かるのだが……ませてるっていうのか? とにかくそんな様子だ。ナツと仲が良いようで、ナツが見つけた卵を二人で暖めていた。
その卵だが……ナツはドラゴンの卵だ、と言い張って
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