第二幕その二
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「貴女ですね」
「はい」
その女性はこくりと頷いた。
「ようこそおいで下さいました」
夫人はまずはその女性に挨拶をかけた。
「悩んでおられることがあるとのことですが」
「そうです」
彼女はそれを認めた。
「私には夫も子供もおります」
「はい」
「ですが別の方を好きになってしまい。それを忘れてしまいたいのです」
「忘れたいのですね」
「はい。どうすればよいでしょうか」
「暫くお待ち下さい」
彼女はここでテーブルの下から何かを取り出してきた。それは数枚のカードであり、そこには何か奇妙な文字が書かれていた。
「あの、それは」
「昔あった文字です」
夫人はこう答えた。
「昔にですか」
「以前はこの国でも使われていましたが。今では忘れ去られている文字です」
(ルーン文字か)
王はそれが何であるかわかった。かつてこの国や隣国ノルウェー等北欧で使われていた文字である。かって彼等が信仰していたオーディン等北欧の神々が作ったと言われる文字であり魔力が備わっていると言われている。これを使えるということはこの夫人がかなりの術の持ち主であるということでもあった。少なくともキリスト教徒の術ではない。だが王はそれはよいとしている。
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