鋼鉄の城アインクラッド
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っきらぼうね」
急にアルゴの口調が代わり、聞き覚えのある俺のあだ名をいってきた。
俺を姫と呼ぶような奴は一人しかいない。
「おまえ、留衣(るい)か!」
「現実のことはマナー違反だヨ。姫」
アルゴはニヤリと笑う。
まぁ留衣とはクラスの中でも俺と仲がいい、女友達だ。
俺はこんな容姿をしているためか男の友達より女の友達の方が多いという、
嬉しいような悲しいような友好関係なのだ。
携帯のアドレス帳の7割が女性なんだよなぁ…とりあえずクラスの女子のアドレスはすべて持っている。
「さぁて!情報提供者も来てくれたことだしパーティでも組んで狩りましょう!」
リズがそういうとリズからパーティの申請が俺とアルゴに出た。
まぁもちろん拒否する理由なんてないから俺とアルゴは《OK》を押した。
*
「そら…よっ!」
俺が向かってきたフレンジーボアを片手剣で絡めとるように打ち上げると、そこに投剣が突き刺さりフレンジーボアのHPは0になり、ポリゴンとなって消滅する。
「えいっ!」
俺の横でリズも片手剣を持ち、フレンジーボアのHPをソードスキルを用いて0にして倒しきる。
「いやはヤ、ここまでパーティが楽だとは思わなかったヨ」
俺の後ろから俺が打ち上げたフレンジーボアに向かって投剣を投げつけたアルゴが声をかけてくる。
「そういや、アルゴはなんでそんな口調なんだ?」
どうにも違和感しかない。
「キャラ作りだヨ。
姫も女キャラなんだから口調でも変えてみたらどうかナ?」
それをしたら絶対お前らに現実でからかわれるだけだろ…
アルゴもリズも期待した目を向けないでくれ、絶対にしないから。
「さーってと、そろそろ私は夕飯だし落ちるわ」
リズが落ちるために右手を振ってメニューを出す。
「アルゴはどうするんだ?
俺ももう落ちるが」
「オレっちはβ時代と変わったところがないかを調べてくるサ。
そうすればレベル上げも楽だからナ」
そうか…
「ログアウトがないんだけど!」
リズが声をあげる。
「そんなはずはないだロ」
アルゴもメニューを開き、ログアウトを探し出すので、俺も探してみることにする。
*
「あったか?」
「ない…どういうこと!?」
アルゴの口調が現実と一緒になってしまっているが、まぁいいだろ。
周りには俺たちしかいないし。
「俺も見つからないな」
「正式初日からバグなんて相当な痛手ね」
俺とアルゴはまぁいずれ運営側から落としてくれるだろうと、サポートセンターにも連絡はせずに話しているが、リズはサポートセンターにメッセージや色々と試しているみたいだ。
まぁ
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