第七十五話 幻想
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などの荷物を整えてたから私に連絡をくれ。紅魔館のある場所に転送する。そして学校や両親にはサーゼクス様が言い聞かせてくれるみたいだ」
「・・・分かりました」
それは闇慈にとっても好都合だった。自分の心を落ち着かせるための口実となり、しばらく小猫からも離れることが出来る。そう考えたのだろう。
通信を一旦切ると通信機の隣に闇慈の黒執事服が入っている箱が転送されて来た。そして直ぐに着替えなどの必要品を揃えると黒執事服に着替え、右目に片眼鏡をつける。そしてリグナスに通信を入れ、転送して貰った。
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「転送して貰ったのは良いけど・・・ここ何処?」
闇慈が転送して貰ったのはとある森の中。周りには木々しか生えておらず、館のようなものは見えなかった。そして第一に感じたのが・・・
(恐らくここは人間界じゃない・・・そして冥界でもない。空気の感覚が二つと大きく異なっている。となるとここは僕の知らない世界?)
闇慈はそんなことを気に掛けていたが兎に角、『紅魔館』と言う場所を目指し、歩き始めた。
しかし一向に着く気配が無かった。ましてや森から出られる気配すらなかった。と言うより・・・
(何故だろう?周りの風景が通って来た道と同じように見える。それに・・・風は感じるのに音だけが消えているような・・・僕は何かに惑わされているのかな?・・・確かめてみよう)
闇慈は一本の木にゆっくりと手を伸ばすと突き抜けてしまった。
(これはまさか・・・光の屈折による幻覚?こんなことが出来る人がいるのかな?と言うよりも・・・『人』なのかな?)
闇慈はその場で目を閉じ、気配を探った。そして何かに気付くとゆっくりと目を開けた。
「ここから少し離れた所に3つの気配を感じる。この気配は・・・人じゃない。三人寄れば文殊の知恵に三矢の教えとはよく言ったものだね。姿を消すか・・・禁手なら人を傷つけずに済むかな・・・禁手発動!!」
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「あら?」
「どうしたの?スター」
黄色の髪をした人間の子供並の大きさの妖精が黒髪でリボンに付けている妖精に尋ねる。
「さっきまで居た人の気配が突然消えてしまったわ」
「ふっふ〜ん。多分恐れ入って逃げ出したに違いないわ」
両手を上に掲げ、光を操っている茶髪の妖精が誇らしげにしている。ここで茶髪の妖精が疑問を浮べる。
「でもサニー。これだけ距離が離れているなら別に音を消さなくても・・・」
「甘いわよ、ルナ。念には念を・・・そして石橋は叩いて砕くのよ!!」
サニーと呼ばれている妖精に第三者の声が響く。
「砕いたら渡れないよ?それを言うなら・・・『石橋を叩いて渡る』だよ」
「そうそう、それそれ・・・って私は誰
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