第六十七話 火風
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【兄者。あの若者は呟いているが?】
【ツブヤキ?ツブヤキとは?】
【ふむ。ツブヤキとは】
闇慈はその漫才染みたやりとりにとうとう怒り声を張り上げた。
「ああ、もう!!いい加減にしてください!!僕は貴方方の漫才を聞きに来た訳じゃないんです!!僕は魔具を手に入れるためにここに命懸けで来たんです!!そんな漫才は他所でやって下さい!!」
闇慈の言葉に偶像は反応したのかゆっくりと動き始めた。それに闇慈も驚きを隠せないようだった。
「偶像が動いた!?」
【汝が力を求める者か】
【兄者。この者の力を見極めようぞ】
【良かろう。力が欲しくば、我ら兄弟に勝ってみせよ!!】
「貴方方が門番と言うわけですか!!面白い!!来い・・・来いよ・・・俺は・・・ここに居る!!」
闇慈はセイクリッド・ギアを発動させ、デスサイズ・ヘルを担いだ。2体の偶像はそれぞれ、赤色と青色に染められた『青竜刀』のようなものを振りかざし闇慈に斬りかかった。闇慈はデスサイズ・ヘルでそれらをいなしていくが、挟み撃ちの攻撃に闇慈は攻撃するチャンスを貰えなかった。そして何より赤い青竜刀からは『炎』が。そして青い青竜刀からは『風』が出ていた。
(このままじゃ、やられてしまう!!なら!!)
闇慈は赤色の偶像の攻撃を受けずに、素早く横に避けた。そしてその斬撃は闇慈の背後に居た青色の偶像が受けてしまい、怯んだ。闇慈はその隙を逃さずに魔力を篭めたデスサイズ・ヘルで青色の偶像を斬り裂いた。青色の偶像は霧散し、青竜刀も離れ、地面に突き刺さった。
「これで一体・・・っ!?」
闇慈が見たものは赤色の偶像が青い青竜刀を拾い、持っていた赤い青竜刀と連結させていた。
「まさか・・・あの剣は双剣でもあり、両剣でもあるのか!?」
赤い偶像はその両剣を振り回し、闇慈に斬りかかった。闇慈はそれを防いでいくが炎と風が闇慈の体を傷つけて行く。
「ぐぅ・・・あの剣は厄介だ。なら偶像を破壊するしかない!!」
闇慈は偶像の斬撃をかわすとシャドゥ・ルーラーで影を操り動きを封じ込め、剣を弾き飛ばし、一瞬の隙を突いてデスサイズ・ヘルで残りの赤の偶像を霧散させた。そして連結していた青竜刀も離れ、地面に突き刺さった。
「何とか勝てたか。しかし魔具は一体何処にあるんだろう?ここではないみたいだし・・・戻ってみるか」
闇慈がその部屋を後にしようとすると・・・
【待て!!】
【待たれい!!】
とあの声が聞こえてきた。闇慈は慌てて振り向くが偶像の姿はなかった。
「どうなっているんだ?偶像もいないのに、あの声が・・・まさか!!」
闇慈は地面に突き刺さった青竜刀を見ると刀の柄の先端が顔のようなものになっていた。そしてそこから
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