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取り合えず眠い(仮)
その1〜寝起き〜
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その1〜寝起き〜



「ふぁ〜あ……」

電気の着いていない部屋に1つの声が聞こえた。勿論部屋の主である俺の声だ。寝起きでロクにまわっていない頭を必死に動かし働かし体を動かし部屋から出て朝飯の準備へ向かう。

正直物凄く眠い。だが、今現在俺は9歳だから義務教育たるに行かなくてはいけないのだ。そうしないと、将来就職活動した時に内申点やら出身校とかで困るのは俺なので、怠い面倒だと思っていても行くしかないのだ。その上、行かないと怒る人物も居るから、余計に行かないと駄目だ。1日サボるだけで、説教の嵐が降ってくるのは経験済みだ。もう、あんな時間と精神力を削るだけの不毛な経験はしたくないので、行くしかない。

欠伸をしながら朝飯をつくる。トントンと包丁で食材を切る小粋の良い音が静かな家に響く。ああ、とても静かで長閑だ。本来ならこんな日にはゆっくりとしたいが、さっきも言ったように自分の将来の為に学校に行くと行かないと怒る人物が居ると言う理由があるからどうしてもゆっくりとサボれない。2回も思考したのは、多分それだけベットに未練があるからだと思う。

そんな下らない思考を切り上げ、切った食材を事前に焼いてあったパンに盛り付ける。これで簡単なサンドイッチの出来上がりだ。普通に自分1人で朝に食べる量より多めにつくる理由は、簡単で朝につくって昼に普通に美味しく食べられると言う理由と、まだ寝ている我が家の最後の住人の為の分と言う理由。

サンドイッチを口に咥えながら昼飯の分と住人の分をラップで包み、包み終えたやつの中の自分の分だけを弁当箱に入れる。その弁当箱を鞄に入れ、これで学校に行く準備は完了。後は黙々と学校に行くだけだ。

そこでふと振り返った。
後は、学校へ行くだけだと言うのに、また未練がましく振り返ってしまった。振り返った先にあるのは静寂。まるで俺以外、人が居ない様に感じる家。その事に一抹の寂しさを感じるが、馴れた事だ。だけど、最初はかなり寂しさをかなり感じた。

身体が縮んで、良く知らない土地に1人孤独に投げ出される。そんな非現実的な事を体験した数年前。少しでも孤独感を感じない様に、極力家に居ないようにしていた数年前。そんな、家に居たくない思考は今にしてみたら考えられない。

その数年間の間に仲良くなった人物も居るが、多分その人達のお陰だろうと1人納得する。まだ、この身体が今より小さかった頃に少し遊んでいた兎を思わせる寂しがりなアイツだったり、ここ1年で出会った、猫耳の付いた保護者みたいのだったり、本が好きな紫髪のアイツだったり、何時も人前だと笑顔であろうとする似非関西弁のアイツだったり。

この身体になる前では、考えられない様なバラエティに富んだ人物達。その上、全員が性別が女と言う。その事に、俺はもしかしたらかなり幸運な
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