風と火
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か疑問だしね」
「……ぬるま湯?」
おっと口が滑った
「気にしないでくれ。とりあえず俺たちはスイルベーンでもいいから連れて行ってくれ」
釈然としないといった表情をしていたがリーファは口を開いた
「じゃあ、スイルベーンまで飛ぶよ。そろそろ賑やかになってくる時間だわ」
リーファは左手を動かすことなく翅を広げたのでキリトは首を傾げた
「あれ、リーファは補助コントローラなしで飛べるの?」
「あ、まあね。君たちは?」
「ちょっと前にこいつの使い方を知ったところだからなぁ」
「そっか。随意飛行はコツがあるからね、できる人はすぐできるんだけど……試してみよう。コントローラ出さずに、後ろ向いてみて」
「あ、ああ」
「わかった」
俺とキリトは体を半回転させる
「今触ってるの、わかる?」
「「うん」」
「あのね、随意飛行って呼ばれてはいるけど、ほんとにイメージ力だけで飛ぶわけじゃないの。ここんとこから、仮想の骨と筋肉が伸びてると想定して、それを動かすの」
新しく想像すること、これは会社をやっていく上で最も必要なものの一つだ。よって幼いころから鍛えられてきたのでそれは容易だった
「(まあ、こんなところで役に立つとはな)」
「リンは大丈夫そうね……ほんとに初めて?」
「そうだけど?」
そういって俺は地面を蹴る。上空で多少ふらついたがすぐに慣れる。旋回、加速、減速、降下、上昇などを練習する。そうしていると下からキリトが弾丸のように飛び出してきた
「ああああぁぁ」
俺はそれを見送ると俺の少し上のあたりで左右に運動し始めた
「わあああああぁぁぁぁぁぁ……止めてくれぇぇぇぇぇぇ」
情けない悲鳴が響き渡る
「「「……ぷっ」」」
キリトを追いかけてきたらしいリーファとユイと顔を見合せ、同時に吹き出す
「あははははは」
「ご、ごめんなさいパパ、面白いです〜」
「お前は俺の腹筋を崩壊させる気か?」
しばらく三人で笑い転げていたがさすがに不味いと思ったのかリーファがキリトの首根っこを捕まえてコツを伝授していた。俺は、ユイと空中戦闘の真似事を。ユイがえいっ、とかやあっ、とか言うのが非常に可愛らしかったとだけ言っておこう。もちろん俺は攻撃してないが
「おお……これは……いいな!」
コツを手に入れたらしくキリトは感嘆の声を上げた……大音量で
「うるさい!」
とりあえず蹴ってみる。リアルライダーキックじゃんと地味に感動してしまった。吹っ飛ばされたキリトはどうにか体制を立て直したらしく戻ってくる
「……そんなに叫ばなくても聞こえるだろうが」
「ごめんなさい……」
空中にキリトを正座させ
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