風と火
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分嘘を言うキリト。きな臭さ抜群である
「へえー」
見事な棒読みだ
「それはいいけど、なんでスプリガンがこんなところをうろうろしてるのよ。領地はずうっと東じゃない。インプも同じようなものか……」
「み、道に迷って……」
キリトのその言葉に俺はずっこけた。そして、ユイとひそひそ話を開始する
「なあ、道に迷ってってのはいくら何でもむちゃくちゃな気がするんだが……」
「はい……世界樹を挟んで反対側ですし、言い訳にしては……」
そんなことを話しているとシルフの少女は案の定吹き出した
「ほ、方向音痴にも程があるよー。きみ変すぎ!!」
……訂正。案の定ではなかった
「……彼女は天然なのか?それとも馬鹿なのか?」
「あれで疑わないなんて……」
「まあ、とにかくお礼を言うわ。助けてくれてありがとう。あたしはリーファっていうの」
少女、もといリーファは己の武器である長刀を鞘に納めるとお礼と自己紹介をしてきた
「……俺はキリトだ。んで、こいつがリン。この子はユイだ」
紹介されたので握手を求める
「俺はリン、よろしく」
「リーファです。よろしく」
ユイは軽く会釈すると飛び立ちキリトの肩に座った
「ねえ、君たちこのあとどうするの?」
「や、とくに予定はないんだけど……」
「嘘つけ……世界樹に行かなきゃならんだろ」
「え……世界樹に?」
「まあ、こっちの話。そんなに切羽詰まってないから暇はあるよ?」
俺はリーファに微笑む。ちょっと赤くなったリーファは口を開いた
「そう。じゃあ、その……お礼に一杯おごるわ。どう?」
「じゃあ、お言葉に甘えてお願いしようかな」
「じゃあ、ちょっと遠いけど北のほうに中立の村があるから、そこまで飛びましょう」
「あれ?スイルベーンって街のほいが近いんじゃあ?」
キリトがそう口を挟む。するとリーファは呆れ顔でキリトを見る
「そりゃそうだけど……ほんとに何も知らないのねぇ。あそこはシルフ領だよ」
「シルフ以外は立ち入り禁止とかなのか?」
「街の圏内だと別の種族はシルフを攻撃できないけど逆はアリなんだよ」
「へえ、なるほどね……。でも、別にみんなが即襲ってくるわけじゃないんだろう?リーファさんもいるしさ。シルフの国って綺麗そうだから見てみたいなぁ」
「……リーファでいいわよ、リンさんもね。本当に変な人。まあそう言うならあたしは構わないけど……命の保証まではできないわよ」
「俺もリンでいいよ、リーファ。大丈夫。いざとなったらキリトを生け贄に逃げるから」
「ひでぇ……」
「何てな、冗談だよ。ぬるま湯に浸かってるやつらが何人こようとも一発あてられる
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