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俺はここにいる!
第三話「第八のカンピオーネ」
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さかこれで終わりじゃないよな……?


 感じた手応えにそんな疑念が過るが、唐突に草薙の足が跳ね上がった。馬乗りになっているため後頭部を狙った死角からの攻撃。咄嗟に地面を蹴って衝撃を逃したが、予想以上の威力だ。これも権能の力か?


 空中でクルッと一回転し危なげなく着地する。草薙も鳩尾を押さえながら倒していた上体を起こした。あのダメージで起き上がるとは、思ってたよりタフだな。


「痛ってぇ……思いっきりやったろお前!」


「思いっきりやらないでどうする。それに最低限の手加減はしているぞ? 俺が本気出したら今頃百回は死んでるし」


 見たところ権能にものをいわせたスタイルのようだしな。武術の心得は皆無に等しいし。やろうと思えば最初の一手で殺せた。


「というか鳳がまた見破られたんだけど……。お前もドニの奴のように心眼で見抜いたのか?」


「鳳って、あの急に速くなったやつか? あれなら超六感だ。心眼も出来なくはないが、あんま得意じゃないのよ」


「超六感って、直感のことか?」


「いや、まあ身も蓋もない言い方をすればそうだけど、もうちょっと格好よく言ってくれない? それに俺の超六感はただの直感じゃないんだし」


 超六感は一応、明鏡止水を体得して直感をさらに研ぎ澄ませ、悟りを開いた者だけが習得できるものだから。もはや未来予知に近い確率で働く高性能の直感だもの。ただの直感と一括りにしないでほしいわー。


「まあ、いいや。じゃあ、難易度をベリーベリーイージからベリーイージに移行しよう」


「ちょっと待て! あれでベリーベリーイージなのか!?」


「ん? 当然じゃん。凄い生温かっただろ? 安心しろ、今度はちょぴっとだけ難しいから」


 いくぞー、と気の抜けた声とともに駆け出す。残像すら残さずに刹那以下の時間で背後に回り込んだ俺はガシッと胴体に両腕を回した。男に抱きつく趣味は無いんだけど、今だけは我慢しよう。


「うおっ!? くっ、このっ……なんて力だよ!」


「ふはは、このロックから逃れられまい!」


 高揚する気分が俺の眠る戦意を叩き起こしてくれる。このまま力を入れて鯖折りをしてもいいんだが、やはりここはジャーマンに――ん?


「――我は最強にして全ての勝利を掴むも者なり。人と悪魔、全ての敵と全ての敵意を挫く者なり。故に、我は立ちふさがる全ての敵を打ち破らん!」


ジャーマンスープレックスを仕掛けようとするが、徐々にガッチリと締めた腕が引き離されていくことに気が付いた。


「やられっぱなしってのは性に合わないんだよ……!」


「おお?」


 尋常じゃない膂力でロックを強引に外すと、逆に俺の背後に
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