第一章 無印編
第十一話 『海鳴温泉(後編)』
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達の戦闘を知っているシホにとってはランクは低いだろうが…。
そしてフィアットとアルフの戦いはというと、
「はっ!」
「ぐあっ!?」
フィアットのゼロレンジからの鉄山靠がアルフのお腹に炸裂する。
アルフはお腹の痛みを堪えながらも突撃して鉄拳を決めようとするが、フィアットは最近やっと習得した『瞬動術』で二段瞬動をしてアルフの背後を取り魔力を流し込み強化した棒を構えた。
「突ッ!」
ドスッ! という重たい音がアルフの腹を浸透し、吹き飛ばされたアルフは勢いで木々を数本かぶち抜いた。
それでもフィアットは油断などせずに棒を片手で回転させながら隙を出さない構えを取っていた。
アルフの野性ゆえの直情的な動きがあるためにフィアットはなんなくそれを対処してカウンターで跳ね返したのだ。
カウンターという所がシホが教えているだけあり様になっている。
当然戦場の心得として最後まで油断は禁物と自身を戒めている。
「人間形態で挑んだのが失策ね…。獣形態ならああうまくは決まらないわ」
「というよりフィアの動きがすごい…。あれ、本当に魔法使っていないの…?」
「瞬動を使う時と武器や拳に魔力を瞬間的にこめる以外はほぼ自身の力ね。
フィアはもともと武術家としての地盤は出来ていたからとても教えやすかったわ。
…さて、フィアの成長も十分見られたことだし、そろそろなのは達の方も決着が着きそうね?」
「えっ…?」
傍観者と化していたシホとユーノは四人の戦いを見ながら色々と会話をしていたが、シホが動き出した。
◆◇―――――――――◇◆
Side フェイト・テスタロッサ
確かに強い…!
前の倍、いやそれ以上のものになっている。
シホが戦い方を享受したっていうけど、これはもうすごいを通り越して異常…。
成長速度が半端じゃない。
「バルディッシュ!」
《yes, sir. scythe form. set up.》
「あっ!? レイジングハート!」
《flash move.》
接近戦で攻めようとサイスフォームに移行したのを見た白の少女は移動系の魔法ですぐに私から距離をとり砲撃の構えをする。
そしてスフィアをまた形成して今度は一転集中させて放ってきた。
「バルディッシュ!」
《defenser.》
それをとっさに防御魔法で防いだ。
「接近戦の対策もしているんだね…」
「うん。全部シホちゃんやユーノ君達が考えてくれたんだよ」
「そう、やっぱり…」
シホは今のところ魔導師ではないけれど実力はおそらく私や目の前の少女とは比べ物にならないものだと思う。
見ればアルフもシホが使う体術の動きが似ている少女に少し…いや、かなり押されているように見
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