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ヴァレンタインから一週間
第4話  ゲーム
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事な双丘を持ち、緑色の胸当てを装備。腰には、武骨な機能性のみを重視した、一切の虚飾を取り払った長剣を差す。更に、右足だけが何故か生足状態のパンツスタイル。

 ただ、彼女の背中には、明らかに鳥を思わせる羽が生えて居たのですが。

 尚、夕食とは言っても所詮、コンビニ弁当に過ぎない夕食なのですが……。
 その理由は、ハルファスに用意して貰えるのは大量生産品までなのです。魔界の兵站を担う魔将ハルファスとは言っても、俺と契約を交わしているのは分霊(わけみたま)に過ぎません。つまり、伝承上に記されているオリジナルのハルファスほどの能力を示す事は出来ないと言う事なのです。

 しかし、黙々と食事を取る少女の姿を見つめながらの食事と言うのは、何故だか心躍る食事で有った事は間違い有りませんでした。


 その後、シャワーだけですが借りる事が出来たので、気分的にもかなりリフレッシュされて、後は眠るだけ、の状態と成ったのですが……。

「それで、長門さん。俺は、一体、何処で眠ったら良いのでしょうか」

 一応、そう質問を行う俺。もっとも、おそらくはこの襖の向こう側。和室と思われる部屋に眠る事となる可能性が高いとは思います。
 まして、俺に取って、睡眠や食事。そして、入浴などの行為は非常に重要な物なのです。

 俺が交わしている式神契約は、基本的には俺が霊力や精気と呼ばれる物を消費する事に因って維持されて居ます。基本的にはね。
 そして、消費された霊力を回復させるには、先ほど上げた睡眠などを行う事に因って回復させるのが通常です。

 もっとも、仙術を学んでいる俺には、呼吸法などで外気から取り入れる方法や、もっと大きな龍脈から直接吸い上げる方法も有るのですが、それは緊急避難的な方法で有って、通常は行いません。

 故に、睡眠や食事は、俺に取って非常に重要な行為と成ると言う事ですね。

 しかし……。

「眠るのなら、隣に寝室が有る」

 しかし、長門が、それまでと同じ表情で、淡々とそう告げて来た。
 ………………。
 …………。

「いや、それは流石に無理」

 一瞬の沈黙。それは、彼女の語った台詞の意味を理解する為に必要な時間。そして、その後に続く、否定の言葉。

「多分、その寝室と言うのは、長門さんの為の寝室なんやから、この部屋の主人(あるじ)で有る長門さんの寝室を、居候に過ぎない俺が使うような事が出来る訳はない」

 これは、最低限の礼儀にも違反する行為。それに、俺の小市民的倫理観も否と唱えています。
 但し、この反応は、この長門有希と言う名前の少女型の人工生命体が暮らす部屋に、彼女の寝室以外の来客用の寝室が用意されていない場合の反応なのですが。

「大丈夫。わたしには、人間が必要とする睡
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