第八話 拳と剣と槍
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場へと倒れ込み、そして眠るように意識を手放した。
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正直な話、驚愕の連続だった。
アサシンに蹴り飛ばされ、止めを刺される直前サチがサーヴァントを召喚した。
サチが召喚したサーヴァント、槍を持っていたからおそらくはランサーだと考えられるが、ランサーが召喚されるとアサシンは突然大声で笑い出した。
笑われた事に怒りを覚えたのかランサーはアサシンを怒鳴りお互い睨み合いを始めた。
一触触発な雰囲気の中、突然アサシンは闘わないと言い出す。
ランサーは不満げにアサシンを睨み続けたが、アサシンはそのまま光の粒子となって消えて行った。
おそらく自らのマスターの所へ帰ったのだろう。
俺はそう推測し、同時に助かったと思い全身の力を抜きかけた。
だが、
「あー、くそったれ、せっかく大暴れできると思ったのによ。逃げられちまったぜ」
そんな声が部屋中に反響した。
声の主は青のボディースーツに身を包んだ男、ランサーだ。
ランサーは立ちあがり槍を肩に担ぐと俺の方に向き直り、
「よう坊主、災難だったな。見たところあの野郎に叩き潰されたみたいだな」
そう俺に問いかけた。
力が抜けかけていた体に再び緊張が走る。
サチが召喚したとはいえ、目の前にいる男もサーヴァント。
俺たちと殺し合いをする関係にある。
「キリト、下がって。」
セイバーが俺に駆け寄り不可視の剣を構える。
「おいおい、そんな体で俺と闘り合うのか?」
「貴様とはいずれ殺し合う仲。この場で貴様を討つ」
「…上等、受けて立つぜ」
セイバーとランサーが互いに睨み合いお互いの獲物を構える。
この状況はまずい。
いくらランサーが召喚されたばかりとはいえ、セイバーはさっきまでアサシンを相手に闘い続けてきたのだ。
セイバーのHPは既に半分を切っておりランサーの攻撃を喰らえばセイバーとはいえひとたまりもない。
「待ってくれセイバー、今ランサーと戦うのはマズイ」
「…大丈夫です、奴は召喚されたばかりのサーヴァント、負けるつもりはありません」
「HPがほとんど残っていない状態で戦うのはいくらなんでも危険すぎる。それに、あいつはサチが召喚したサーヴァントなんだ」
そう、ランサーを召喚したのがサチだ。
今、サチの召喚したコイツを今はまだ倒すわけにはいかない。
「ッ…キリト、いくら仲間の召喚したサーヴァントとはいえ、奴とはいずれ殺し合う仲、今倒しておかなければ」
「それでも、サチはまだ気を失ってる。サチも無関係の人間じゃないんだ」
サチはサーヴァントを目の前で召喚している。
この事をサチのも説明しなければならない。
もうサチは、聖杯戦争とは無関係の人間じゃないのだから。
「
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