第四十三話 壊れた人形
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からだ。
「けれどね。あたしだってここで死ぬわけにはいかないしね」
「この程度ではな!」
ブレスフィールドは格闘で敵を次々に捻じ伏せていた。
「やられはせんわ!」
「そうですよね、親方」
ホリスもそれに続く。しかし両脇に敵兵の首を入れて振り回すブレスフィールド程ではない。
「じゃあここで踏ん張って」
「貴方達・・・・・・」
「貴方達・・・・・・うわあっ!」
ホリスはシホミを見て声を驚かさせた。
「お、鬼だ!」
「ここは渡しません!」
「一体どうした!?」
「艦長、鬼が!」
リーに対して答える。
「鬼が出ました!」
「何っ、鬼!?」
リーはそれを聞いても何が何かわからない。
「馬鹿なことを言え。百鬼帝国はここには」
「違います、ですから鬼です!」
「何だというんだ」
リーはまだわからない。
「ですから鬼が・・・・・・うわあっ!」
「むっ!?」
そこに投げ飛ばされたシャドウミラーの兵士が飛んできた。しかも一人や二人ではない。
次々と投げ飛ばされて来る。まるでピンポン玉の様に。
「ここまでの格闘術の使い手がいたというのか」
「だから鬼がいるんですって!」
ホリスはまたリーに言う。
「とんでもないことになっていますよ!」
「だから何だというんだ」
変に思いシャドウミラーの兵士が飛んで来る方角を見た。するとそこにいたのは。
その目を大きく見開いたシホミであった。彼女が羅刹そのものの顔で敵兵を薙ぎ倒していたのだ。
「ここは渡しません」
「な、何だあれは!?」
普段は冷静なリーも驚きの声をあげた。
「あれは一体何者なのだ」
「ですからシホミお嬢様ですよ」
「シホミ=カーディアン!?馬鹿な」
リーは最初それを否定した。
「彼女にどうしてあの様な力があるのだ」
「わかりませんよ。ただ」
見る見るうちに敵を倒していっているのは確かだった。
「このままでは守れますね」
「そうだな。何とか」
希望が見えてきていた。
「いけるか」
「はい」
ハガネは彼女の活躍で何とか守り抜いた。しかしまだそれは完全ではなくしかも外では睨み合いが続いていた。
「さて、返事を聞こう」
「どちらにするか」
二人がロンド=ベルの面々に対して問うていた。
「降伏かそれとも」
「死か」
「くっ、何てことなんだ」
洸も今回は歯噛みするしかなかった。
「セレーナさん、ここは」
「そうだ。ここはあいつを信じるしかない」
神宮寺はそう彼に言葉をかけた。
「ここはな」
「頼みますよ」
「そろそろ答えたらどうか」
ラミアはまた彼等に問う。
「降伏か。それとも」
「悪いけれどね」
ここで声がした。
「どっちも好きじゃないのよ」
「では死ぬというのか?」
「違うわ」
また声はラミアに対して
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