第四十二話 二人の武神
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た。
「まあそれも日本に行って」
「シャドウミラーを倒してね」
「今度はどうなるのかね」
レッシィは慌ただしくナデシコの中に入ってから述べる。
「何度目かの日本だけれど」
「さあ?少なくとも敵は決まってるんだからいいじゃない」
アムが答える。
「暫くバルマー軍も大人しくしてるみたいだしね」
「あの連中が相手になるとなると」
レッシィの目に剣呑な光が宿る。
「やっぱりあの二人だね」
「あんたもあの二人は信用していないんだね」
「ああ」
それを隠すこともなかった。
「じゃあできるのかい?あんたは」
「まさか」
それに関してはアムも同じであった。
「何時仕掛けてくるかって待っているのよ」
「だよね。そこは同じだね」
「そういうことね。ただ」
だがここでアムは言うのだった。
「ダバはそうじゃないみたいだね」
「ダバはね。そうね」
レッシィはアムのその言葉に頷いた。
「やっぱり信じたいみたいね」
「けれど。どうかね」
アムは懐疑に満ちた目を見せるのだった。
「あの二人はわからないよ」
「問題は何を仕掛けて来るかだな」
レッシィはまた言う。
「あいつ等が何を」
「どうせ碌なことではない」
ギャブレーもそこにやって来て述べる。キャオもいた。
「何をしてきてもいいようにはしておこう」
「また三人共疑ってかかってるんだな」
「当たり前でしょ」
アムはすぐにキャオにこう言葉を返した。
「あからさまに怪しいじゃない」
「気付かない筈がないってか」
「他の部隊ならいざ知らず」
レッシィは言った。
「ロンド=ベルは違うさ。あの二人にもそれを教えてやるよ」
「そういうことね。それじゃあ今はとりあえず」
「日本だな。しかしどうも」
「何よ」
アムはギャブレーが言葉の調子を変えてきたことに突っ込みを入れた。
「うむ。私は日本においてはどうも貧乏くじばかり引いていると思ってな」
「あら。そうかしら」
「そもそもあまり滞在したこともない」
記憶に残っていないのは確かであった。
「宙君や凱君のことが続いて。私の見せ場がないではないか」
「そんなのはどうでもいいじゃない」
アムはぼやくギャブレーに突っ込みを入れた。
「あんたの見せ場なんてそもそもお笑いばかりなんだし」
「私はお笑いなのか」
「自覚ないの!?」
「自覚も何もだ」
少し怒ってアムに言い返す。
「私の様な二枚目を捕まえてそれはないだろう」
「あんた、二枚目だったのか」
キャオがここで身も蓋もないことを述べる。
「そういう主観はよくないぜ」
「あんた、最近何かと世話焼きになってないかい?」
今度はレッシィがキャオに突っ込みを入れた。
「お母さんみたいだよ。エプロンまでするし」
「最近料理に目覚めたんだよ」
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