第四十二話 二人の武神
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中海を制圧する作戦は中止する」
「では何処に」
「それは帰ってから伝える」
こうヴォータンに答えるだけであった。
「奴等の戦力を削減させる秘策と共にな」
「秘策だと」
「何はともあれここでの作戦行動は中止する」
それは念押しするのだった。
「わかったな」
「わかった。ではゼンガー=ゾンボルトよ」
彼はエキドナの言葉を受けるとあらためてゼンガーに顔を向けるのであった。
「また会おうぞ」
「承知!」
ゼンガーはその言葉を受けて彼に言葉を返すのであった。
「また会おうぞ!」
「うむ。ではさらば!」
こうして両者は別れた。それと共にシャドウミラーは軍を退けていく。気付けばもうシャドウミラーの軍勢もヴォータンもエキドナもいなくなっていた。残っているのはロンド=ベルの軍勢だけであった。
「とりあえずは勝ったんだな」
「そうなるわね」
ゼオラがアラドに答えていた。
「けれどよ。また何か出て来たしよ」
「それが問題だっていうのね」
「ああ。俺だってそれ位はわかるさ」
こうゼオラに述べる。
「さて。また出て来るだろうしな」
「しかもすぐにね」
それもまた予測していた。
「問題は何処にだけれど」
「また当分情報収集かね」
「いや」
だがここでリーが二人に言ってきた。
「艦長」
「既に彼等の別の居場所はわかっている」
「それは何処ですか?」
「日本だ」
彼は答えた。
「駿河湾で彼等のマシンを見たという報告があった。これからすぐに日本に向かうぞ」
「日本ですか」
「どうした?」
何か思うところを見せたアラドに対して問う。
「いえ。何か日本での戦いが多いなって思いまして」
「当たり前っていえば当たり前だけれどね」
首を傾げるアラドにゼオラが述べた。
「それも」
「だよなあ。研究所が一杯あるしな」
ロンド=ベルに参加しているマシンの本来の拠点が集中している。そして彼等の動力源となっているエネルギーも共にある。それを狙うというのは当然の流れだったのだ。
「それを狙ってだとすると」
「シャドウミラーが出るのも当然ね」
「じゃあ。すぐに日本に行かないと」
アラドは焦りだした。
「大変なことになるじゃねえかよ」
「だからそれは言ってるでしょ」
ゼオラは少し怒った顔でアラドに告げた。
「行かないといけないって」
「だよな。じゃあすぐに」
「ええ、日本に急行よ」
「速度はあげていく」
リーは二人に対して言うのだった。
「理由は言うまでもないな」
「了解」
「それじゃあすぐに」
「全機速やかに艦に入れ」
また指示を出す。
「収容が終わり次第すぐに日本に向かうぞ」
「わかりました」
「日本に」
「暫く振りの日本なのに」
「何が何だか」
皆その慌ただしさに少し辟易してい
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