第四十話 ズフィルード
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そうした感情が出ている。しかし上にいる男はここでまた言うのであった。
「まあ僕にとっちゃ始祖の星がどこであろうと関係ないけどね」
「左様ですか」
「どっちでもいいさ」
男に応えてまた言う。
「はじまりはね」
「わかりました。それではそれは」
「うん」
「ところで」
また女が口を開いてきた。
「うん?」
「アルマナ様の件はあれで宜しいのでしょうか」
「ああ、構わないよ」
アルマナという名前を聞いても動じない。
「彼女に残された時間は少ない。好きにさせてやれ」
「左様ですか」
「そうさ。その為にバランとルリアを付けてあるんだ」
「わかりました。それではそちらも」
「その流れでね。さて」
ここで男はまた話を変えてきた。
「はい」
「太陽系方面に関しては暫くは様子見だ」
「様子見ですか」
「まずはね。当面の敵はバ造反者達と破壊神だね」
「ボアザンにキャンベルですか」
下に控える男が言う。
「ゾヴォークはまずは置いておきますか」
「彼等も地球に主力を向けていたね」
「はい、そうです」
彼等はそれもよく知っていた。
「じゃあ。地球でロンド=ベルと噛み合ってもらうよ。それでいい」
「では彼等もそのように」
「そのうえで造反者達と破壊神だけれど」
話がまたそこに戻る。
「破壊神には本国防衛軍を置こう」
「はい」
「そして後の二つの方面軍で造反者達の相手をしよう」
「はい。それではそのように」
戦略がおおよその段階で決められてきていた。
「ボアザン軍にも動きが見られます」
「じゃあ丁度いいね」
「そうかと。やはり今一度本星の防衛を固めませんと」
「そうだね。確かに戦線を拡大し過ぎたよね」
「御言葉ですが」
「軍の再編成は君に任せるよ」
上の男は己の下に控える男にまた言うのだった。
「何なら近衛軍を使ってもいいからね」
「承知致しました」
「で、最後に」
話がまたしても動く。
「僕達側のクロスゲートについては?」
「残念ながら制御不能」
男はまた報告した。
「当面は監視に留めておくのが得策かと」
「制御不能ねえ」
上にいる男はそれを聞いてつまらなそうな声をあげた。
「何なら僕があれに触れてみようか?」
「いえ」
「陛下、それは」
だがそれは二人にすぐ止められてしまった。
「御身に何かありましたら一大事です」
「ゲートの件はこの我々にお任せ下さい」
「そうかい」
「はい」
「ですから陛下、ここは御自重を」
「ふふふ、わかったよ」
男は二人の言葉を受けて楽しげな笑みを出してみせてきた。そうしてまた言うのだった。
「君達の忠義嬉しく思うよ」
「有り難き御言葉」
「ではシヴァー=ゴッツォ」
男に声をかけた。
「守りは君に任せる」
「御意」
「
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