第三幕その三
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ーム伯爵はそれを聞いておかしそうに笑った。
「面白いことを言う。私が王だとは」
「何っ」
「その声は」
伯爵達はその声が王のものではないことに気付いた。闇夜の中に身を置いているのでその耳が研ぎ澄まされていたのであった。
「アンカーストレーム伯爵か」
「如何にも」
彼は答えた。
「そしてそこにいるのはホーン伯爵とリビング伯爵だな」
「・・・・・・・・・」
だが二人はそれに答えはしない。しかしそれは最早肯定の沈黙であった。
「御前達が以前より陛下の御命を狙っていることは知っていた」
伯爵は剣を構えて言った。
「だがそれもここまでだ。ここにいるのは王ではない」
「まずいぞ、アンカーストレーム伯爵だ」
二人の後ろにいる刺客達が怯えながら囁く。
「これは勝てる相手じゃない」
「逃げた方がいいぞ」
「馬鹿を言え」
だがホーン伯爵がそんな彼等を制止した。
「もう我等が誰か知られている」
「こうなっては仕方がない。ここはこの男を倒すぞ」
リビング伯爵も言った。そして二人はそのままゆっくりと前に出る。
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