第三十六話 ディーンの火
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くなったな」
ルーもプルもプルツーも言う。皆今のナタルを好きになっていたのだ。
「けれどまだまだ怒りっぽいのがねえ」
「だよなあ」
ケーンとタップはそこにクレームをつける。
「まあその素直になりきれないっていうのも可愛いというか」
「また随分言われるな」
ナタルはライトの言葉も受けて呟く。
「私は素直ではないのか」
「まだもうちょっとですよね」
「そうね」
ファとエマがそう話をする。
「これでもう少し角が取れれば」
「かなりいいかも」
「からかわれてるのか。私は」
「まあまあ少佐」
いぶかしむナタルにヘンケンが言ってきた。
「それだけ少佐に魅力があるということさ」
「そうそう、そういうこと」
ジュドーはヘンケンのその言葉に頷いてみせた。
「ナタルさん可愛いよ」
「可愛い・・・・・・」
その言葉に顔が真っ赤になる。
「私がか」
「花の二十五歳だよなあ」
「そうそう」
「やっぱりいいよな」
「待て」
ドラグナー三人組の今の言葉には即座に反応を見せてきて言った。
「女性に年齢を問うのはだな」
「おっと失礼」
「そうでした」
「女性に年齢は」
三人もこれには恐縮するばかりだった。
「そういうことだ。以後気をつけるように」
「そんなの別にいいじゃねえか」
ここで言うのはシンであった。
「二十五歳なんておばさんだからよ。隠さなくても誰でもわかってるんだよ」
「あんた・・・・・・」
ルナマリアは今のシンの放言には完全に呆れた。
「今ここでそれを言うなんていつもながら凄い度胸ね」
「何がだよ」
「見なさいよ」
ルナマリアはナタルを指差してシンにまた声をかける。
「あれを」
「あれって何がだよ」
「まあシン」
今度はカミーユが彼に声をかけた。
「今すぐにここを去った方がいいぞ」
「大丈夫だって。二十五歳つったらもうよ」
それでもシンは言うのであった。
「お婆ちゃんじゃねえか。高齢期障害でよ」
「そうか、お婆ちゃんか」
ナタルから怒りのオーラが湧き起こっていた。
「二十五歳は」
「立派な婆だぜ。で、それがどうしたんだ?」
そのオーラを後ろから浴びながらも全然気付かない。
「ナタルさんの姿が急に見えなくなったしさ」
「それはそうでしょうね」
フォウは今の彼の言葉に突っ込みを入れた。
「獲物は後ろから狙うのが常識だし」
「だからさ。お婆ちゃんをお婆ちゃんと言っても別に悪くないんだよ」
「確かにそうかも知れない」
カミーユも一旦は彼の言葉を認める。
「しかし」
「しかし?」
「言葉には生死が関わる時もある」
そうシンに対して告げた。
「それを覚えておいてくれ」
「何かわからないけれどわかったぜ」
シンは完全にわかってはいなかった。
「それでこれ
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