第三十五話 帝国外銀河方面軍
[7/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「そうだ。あの赤いマシンのパイロット」
彼もディバリウムを見据える。
「そこからは何の気配も感じられない。中には機械が乗っているのか?」
「いえ、機械ではありません」
アムロに対してエイジが答える。
「中にはパイロットがいます」
「そうか。ではそれは一体誰なんだ?」
「エイス=ゴッツォ」
エイジは彼の名を言った。
「外銀河方面軍司令官ハザル=ゴッツォの腹心です。彼が出て来たということは」
「それだけ向こうも本気だということか」
「そうなります。まさかもう出て来るなんて」
エイジはこのことに驚いてさえいた。
「思いませんでしたけれど」
「しかし。出て来たのなら相手をせねばならないだろう」
クワトロはエイジに言うのだった。
「では。散開して一旦彼の攻撃をやり過ごすとしよう」
「そうして下さい。その間にもできるだけ」
エイジの言葉を待つまでもなく。ロンド=ベルは散開しながらもバルマー軍に攻撃を仕掛けていた。既にその戦力の半数近くを倒している。
そこにディバリウムが来た。そうしてロンド=ベルの中央に突っ込みそのまま派手な攻撃を仕掛けるのであった。
「・・・・・・・・・」
「来たぞ!」
「全機回避!」
皆急いで回避に移る。戦艦もその中に入っている。何とか皆致命傷は避けた。しかしこれによりロンド=ベルの陣が大きく崩れたのも事実だった。
そこに隙が出来た。それを見たバルマーの指揮官がすぐに決断を下した。
「今だ!」
彼はまず叫んだ。
「全軍撤退!いいな」
「はい!」
「わかりました!」
既にその戦力を大きく殺がれていたバルマー軍は指揮官のその指示に応えた。そうして一気に退きそのまま戦場を離脱するのであった。
戦いはこれで終わった。一応はロンド=ベルの勝利であった。しかし。
「ディバリウムか」
「一機だけであそこまでの戦闘力かよ」
すぐに散って回避に移った為にダメージは軽微であった。しかしそれでも彼等を一機だけで退けたのは事実である。ロンド=ベルにとっては新たな脅威なのは間違いなかった。
「何て野郎だ」
「また強敵出現だな」
彼等は言い合う。
「あんなのがひょっとして何機もいるとかじゃねえよな」
「それはないです」
エイジはこう皆に答えた。
「あれだけの高性能なマシンは流石に一機しかないです」
「一機だけか」
「はい」
そう皆に対して言う。
「バルマーといえどもそれは」
「そうか。けれど」
それでも彼等は言うのだった。
「あれだけのマシンがバルマーにあるなんてな」
「これから気をつけておかないとな」
「へっ、一機だけじゃねえか」
甲児はここでも強気であった。
「一機程度なら簡単に倒してやるぜ」
「おいおい甲児君」
強気な甲児に対して鉄也が言う。
「また随分強気だな
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ