第三十五話 帝国外銀河方面軍
[6/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
めていた。
「それもまたよしだ。力は一つとは限らない」
「そんなものかしらね」
「だろうな」
「・・・・・・・・・」
首を傾げるミレーヌに仲間のレイとビヒーダが述べる。ビヒーダは声を出さないが。
「バサラもあいつなりにやっている。それはわかるだろう」
「わかるけれど理解はできないわ」
ミレーヌの言葉はいささか矛盾していた。
「あいつの考えだけは」
「まあそう言うな。今回の戦いも」
「何?」
「あいつが攻撃を引き受けていた」
これがかなり大きかった。
「それで俺達に注意が逸れた。それも大きかった」
「それはそうね」
ミレーヌもわかっていることであった。
「あいつがまあ敵陣に一人で突っ込んだのがはじまりだし」
「あいつを信じてみよう」
リーダーとしての考えであった。
「俺達は最後までな」
「わかったわよ。けれど」
またバサラを見る。やはりそれでも思うのだった。
「全く。何処まで横紙破りなのよ」
ミレーヌがぼやく間にもバサラはギターを奏で攻撃をかわし続けている。そうしてその間にロンド=ベルはバルマー軍を寸断ひ各個撃破に移っていた。戦いは完全にロンド=ベルのものになっていた。最早数は全く関係のないものになってしまっていた。
だがその中で。一機の赤い、蛾に似たマシンが姿を現わしてきたのであった。
「!?何だあのマシン」
最初にそのマシンに気付いたのはタダナオであった。
「見たところのないマシンだな」
「何か怪しいな」
オザワは直感でこう感じ取っていた。
「あの敵は。きっと何かあるぞ」
「!?あのマシンは」
それを見て声をあげたのはエイジであった。
「まさか、ひょっとして」
「おいエイジ」
タダナオはエイジの言葉を聞いて彼に声をかけた。
「何か知っているのか?」
「はい」
エイジは不吉な顔でタダナオに対して答えるのであった。
「あれは。ディバリウム」
「ディバリウム!?」
「何だ、そのマシンは」
タダナオだけではなくオザワもエイジに対して問わずにはいられなかった。
「バルマー外銀河方面軍の切り札の一つ」
「切り札!?」
「そうです、広範囲、多数の敵を相手にすることが目的の特殊かつ強力なマシンです」
彼の言葉ではこうであった。
「おそらく。このままでは」
「じゃあこのままじゃよ」
「僕達は」
「すぐに。散開して下さい」
エイジは仲間達に告げた。
「さもないとこのままでは」
「よし、全軍散開だ」
ブライトはエイジの言葉を受けてすぐに指示を出した。
「そして攻撃をかわす。いいな」
「そうだな」
彼の指示にアムロが頷く。
「嫌な予感がする、俺も」
「そうか。なら間違いないな」
「感覚が感じられないんだ」
アムロの危惧の根拠はこれであった。
「感覚がか」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ