第三十五話 帝国外銀河方面軍
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PTは無残に宇宙の塵と化すのであった。
「助けてくれってねえ」
万丈は今己が倒したSPTの爆発を見ながらシニカルに笑っていた。
「君達が殺戮していた無辜の市民達もそう言っていたよ。他人を害する連中がそう言うのはちょっと虫がいいと僕は思うけれどね」
「グラドスの奴等は容赦するな!」
シローも叫んでいた。
「こいつ等を残せば後でそれだけ」
「わかっていますよ」
「だからね」
「ここでも一人でも多く!」
サンダース、カレン、ミゲルがそれに応える。
「こいつ等を倒して次にバルマーの主力だ!横腹を衝く!」
「了解です、隊長!」
まずロンド=ベルは敵右翼のグラドス軍を薙ぎ倒していた。怒りも混じったその攻撃は凄まじく瞬く間にグラドス軍の殆どを倒してしまっていた。グラドスで生き残っている者は僅かであった。
「ひ、ひいっ!」
「に、逃げろ!」
グラドス軍は遂に壊走した。ロンド=ベルの中にはそれを追おうとする者もいたがそれはグローバルが止めたのであった。
「まずは敵の主力だ」
「そうですね」
キムがそれに応えて頷く。
「今は彼等よりも」
「バルマー軍だ」
グローバルの判断は冷静なものであった。
「まずはな。彼等だ」
「何か釈然としませんね」
柿崎は逃げる彼らを見て呟く。
「連中を放っておくっていうのも」
「まあ仕方ないですね」
マックスもそれは同じ考えだった。しかし彼はいささか冷静であった。
「今はそれよりも」
「そうだな。俺もグラドスは憎いけれど」
輝も心情的には柿崎と同じだったがそれでもマックスの冷静さも受けていた。
「仕方ない、今は」
「ですか」
「僕もグラドスは好きにはなれません」
マックスも言う。
「実際に彼等は本気で殺すつもりでしたし」
「おい、マックス御前もか」
金竜は今のマックスの言葉には驚きを隠せない。
「殺すつもりとはな。御前らしくないぞ」
「僕も自分でもそう思います」
マックス自身それを認める。
「けれどですね。それでも」
「感情的にか」
「到底彼等を許すことはできませんよ」
「その気持ち、私も同じよ」
ミリアが彼に同調してきた。
「私も彼等は」
「何か皆同じなんだな」
これはドッカーの言葉であった。
「グラドスに対しては」
「そりゃそうですよ」
フィジカはドッカーに同意していた。
「彼等だけは僕だってそうですし」
「それも道理だな」
フォッカーはそれを止めはしない。
「あの連中は放置できはしないからな」
「放置すればそれだけ一般市民に被害が出ますからね」
ガムリンはそれを危惧していた。
「幾ら何でも。彼等は」
「だが今は仕方がないよ」
輝はいささか穏健であった。
「それよりもバルマー軍を」
「そうだよな。それじゃあ」
ヒビキが輝
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