第55話
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そして今に至る訳だ。
常盤台中学の門で待ち合わせをすることになっている。
ちなみに愛穂が昨日の夜に電話がかかってきた。
麻生が常盤台中学に一時編入する事を聞いて、電話をかけてきた。
「大変かと思うけどしっかり頑張るじゃん。
今の恭介なら全然問題ないじゃんよ。」
どこからそんな事が言えるのか麻生は不思議で仕方なかった。
さらに麻生を悩ませる問題があった。
常盤台中学は女子中学校なのだ。
麻生は校長室に資料を取りに行くとき、男である自分が編入する事は色々不味い事では?、と何とか辞退できる方法を考えていた。
しかし、意外にも男子生徒が一時編入する事をあちらの理事長は了承したのだ。
理由を聞くと、社会に出れば様々人と触れ合う事にある。
常盤台の生徒は男子と話をする機会が少ないので、こちらとしてもいい経験になると言っていたらしい。
たった一人だけ男子生徒が編入するのに経験もくそもないと麻生は思った。
どうやら逃げる事は出来ないようでついに編入の日がやってきた。
バスは常盤台中学前で止まった。
麻生は下りるか下りないか一瞬迷ったがため息をついて下りる事にした。
常盤台は特殊な時間割りや特殊実験施設などがある。
その為、いくら上層部の決定とはいえ機密事項などを漏洩するわけにはいかないので、麻生には常盤台の中でも比較的に普通の時間割りを受ける事になっている。
もちろん、学園内での行動範囲も決めるという徹底ぶりだ。
これを校長から聞いた時、麻生は了承しなくて良かっただろ、と率直に思った。
鞄を持ち、バスを降りて常盤台の門に向かう。
常盤台の敷地面積は並みの学校の一五倍らしい。
なのでバスとかの移動手段を使わないと色々大変なのだ。
少し歩いていると門の前に常盤台の制服を着た生徒が立っていた。
しかし、遠目から見た麻生はその姿にどこか見覚えがあった。
徐々に距離が近づくと見覚えが確信へと変わっていく。
門で待っている生徒は麻生が近づいている事に気づいていない。
「もしかしてあんたが待ち合わせの生徒か?」
「はい、大変お待ちして・・・・・」
凄く丁寧な言葉でこちらに振り向いた瞬間、その生徒御坂美琴の動きが止まる。
爽やかな笑顔のまま固まったまま次に出てきた言葉は丁寧な言葉とはかけ離れたものだった。
「何であんたが此処に居んのよおおおおおぉぉぉぉぉ!!!」
今日から麻生の常盤台中学での生活が始まる。
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