第55話
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そんな高位能力者がいる学校の時間割りを受けても自分達には理解する事もできないに決まっている。
さらに常盤台中学はお嬢様学校でも有名だ。
そんな所に行ったところで自分達がついていける訳がない、と誰もが思っていた。
「誰か立候補はいないんですかーっ!!
他でもない常盤台中学ですよ。
この先、二度と体験できないような事が待っているかもしれないんですよーっ!!」
「だから、ボクが行くって言うてるのに何で無視するんや!!」
必死に青髪ピアスの声を無視しながら言う。
その二度と体験したくない事を体験したくないんだよ、っとクラスの一部を除くもの以外は思う。
麻生は前に座っている制理に小声で話しかける。
「お前は立候補しないのか?」
麻生が話しかけると一応授業中なので制理は迷惑そうな顔をしたが一応返事はする。
「これが常盤台じゃないのなら立候補してた。
けど、常盤台みたいなお嬢様学校はパス。
あたしには似合わないわ。」
確かに吹寄制理が優雅に紅茶を飲んでいる所を想像しろと言われても出来ない。
話は終わり、という言わんばかりの雰囲気を出して前に向く。
小萌先生は誰も立候補しない事が分かると、大きな箱を取り出した。
「本当はこんな事をしたくないんですけど、せっかくのチャンスを無駄にしたくないのです。
ですので、くじ引きで当たった人に行ってもらう事にします。」
「だから、何でボクを無視するんや!!」
小萌先生がそう言うと他の生徒は安堵の表情を浮かべ、青髪ピアスは小萌先生の態度に納得がいかず、そしてある生徒は立ち上がってそんなの理不尽だ!!、と叫んだ。
叫んだ生徒は言うまでもなく上条当麻だ。
この男なら当たりくじを確実に引く。
クラス中は確信しているので皆、意気揚々とくじを引いていく。
上条はまだくじを引いていないのに不幸だ、と呟いている。
そして生徒皆がくじを引き終わる。
「それじゃあみんなは一斉にくじを開けてください。
紙に当たり、と書かれた人が今回の編入生徒さんです。」
「先生、これでボクが当たりを引いても文句なしやで。」
「その時はもう諦めるです。」
青髪ピアスは天に祈りながら紙を広げる。
上条は叶う訳がないと思いながらも心の奥底では外れてくれ!!、と願いながら折りたたまれた紙を開ける。
そこには何も書かれていなかった。
それを見た上条は一瞬唖然とする。
そして念には念をと小萌先生に聞く。
「せんせ〜い、この紙って火であぶらないと文字が浮かんでこない仕組みですか?」
「そんな手間はかけていないですよ。
ちゃんと紙の真ん中に当たり、と書いてあるです。」
という事は、と上条は考えた。
これは当たり
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