第三十四話 アインスト造反
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くて」
「それは私も思っていたわ」
思うところは同じであった。
「普通あんなのじゃ動かないわよね」
「そうだよな」
妹の言葉にあらためて頷く。
「絶対にな」
「リー艦長って確かに名艦長って有名だったし」
「ガーディアン一家もな」
少なくともその腕は知られているのだ。
「それでも水と油だと」
「どうしてもねえ」
「だからこそチームワークは大事なのです」
フェアリがここで二人に言ってきた。
「それはおわかりですね」
「ああ、その通りだな」
「それがよくわかるわ」
逆説的であるがそれを再認識する二人であった。
「しかしそれでも本当にハガネはよく動いているな」
「それが不思議だけれど」
「少なくとも動く程度にはやっているということです」
フェアリの話ではこうであった。
「そういうことです」
「そうなんだ」
「はい」
こう兄に答える。
「ですがお二人はああならないで下さいね」
「わかってるよ」
「それはね」
これはよくわかっている二人であった。
「しかしネビーイームはどうなるのかね」
「また今度ね」
妹はこう兄に述べる。
「仕方ないわね、今は」
「そうか」
「どうせまた攻める機会はあるし」
これはおおよそ見当がついていた。それを行わないとは彼等もとても思えなかった。
「その時にね」
「そうだな。それじゃあ」
兄は言う。
「その時にまた派手に暴れるとするか」
「そういうことね。ところでフェアリ」
「はい」
フェアリは今度は妹の言葉に応えた。
「お昼は何かしら」
「サンドイッチを用意しています」
フェアリはこう答えた。
「それとソーセージですが」
「何かいい感じだな」
男秋月はメニューを聞いて微笑んだ。
「その組み合わせって」
「そうね。それじゃあ今から」
「皆さんも御一緒ですよ」
「ってことは」
ここでハガネの面々を見る。怒るリーに対してブレスフィールドがまたからかいで返していた。やはり相変わらずの二人であった。
「大丈夫かなあ」
「大丈夫よ」
不安げな兄に対して妹はあっけらかんとしていた。
「多分め」
「多分なのか」
「まあとにかく食べないと」
どうしようもない。これはもうわかっていた。
「いいわね」
「わかったさ。それじゃあ」
兄も結局はそれに頷いた。
「食べるか」
「そういうこと。いいわね」
「ああ」
何はともあれ食事に入る。そうして次の戦いに向けて英気を養うのであった。アインストという新たな敵を知った。彼等の戦いはさらに激しさを増していっていた。
第三十四話完
2007・12・31
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